Polygon LabsとGSR支援のDeFi特化チェーン「Katana」、メインネット稼働開始

カタナのメインネットが稼働開始

ポリゴンラボ(Polygon Labs)と暗号資産(仮想通貨)マーケットメイカーのGSRが支援するDeFi(分散型金融)特化のブロックチェーン「カタナ(Katana)」が、7月1日にメインネットで稼働開始した。

「カタナ」は、5月28日にプライベートメインネットローンチしていた。発表によると同チェーンへの事前入金が、2億4,000万ドル(約345億円)を超えたとのこと。これにより事前入金したユーザーは、オープンアクセス初日より、同チェーンのガバナンスおよびユーティリティトークン「KAT」が報酬として付与された。

「カタナ」の開発および普及を主導するのは、非営利財団のカタナ財団(Katana Foundation)。「カタナ」は、ポリゴンラボが主導しGSRが主要パートナーとして参画するインキュベーションプログラム「Agglayer Breakout Program」を卒業したプロジェクトとのこと。

また「カタナ」は、ブロックチェーンのロールアップ(Rollup)インフラを提供するコンデュイット(Conduit)より、ロールアップ基盤とトランザクションの順序を管理する「シーケンサー」のインフラの提供を受けている。そしてチェーンの構築は、ポリゴンラボ提供のイーサリアム(Ethereum)レイヤー2ブロックチェーン開発キット「アグレイヤーCDK(Agglayer CDK:旧Polygon CDK)」の「CDK OP Stack」が用いられている。

「カタナ」を含め「アグレイヤーCDK」で構築されたチェーンは、ポリゴンラボ独自のマルチチェーン統合ネットワーク「アグレイヤー(Agglayer)」に接続が可能である。ポリゴンエコシステムにとって「カタナ」は、「アグレイヤー」を介して流動性をもたらす重要な存在になるという。

なお、「CDK OP Stack」は先日5月7日に「アグレイヤーCDK」への対応が発表されたばかり。「カタナ」は、「CDK OP Stack」を初めて活用した「アグレイヤーCDK」のチェーンになったとのことだ。

「カタナ」の主な特徴として、ネットワーク自体が流動性資産を保有することで、流動性の安定性と高利回りを実現する「Chain-Owned Liquidity(CoL)」が挙げられる。

また預けられた資産を効率的に運用し、ユーザーに実質的な利回りを提供する「VaultBridge」も特徴だ。ユーザーは、「vaultbridge」を通じてブリッジすると、「vbToken (Vaultbridgeトークン)」が受け取れる。運用に使われることで利回りを生むブリッジ資産となる。

従来のDeFiとは異なり「カタナ」では、「CoL」や「VaultBridge」など独自のメカニズムを採用し、チェーンの収益をネットワークに再投資することで、持続可能で長期的な高利回りと深い流動性を実現するとしている。

画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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