INTMAXのテストネットβ版公開、フロントエンドにプライバシーマイニング実装

INTMAXのテストネットベータ版公開

イントマックス(INTMAX)のテストネットベータ版が公開された。イントマックスの公式Xが5月28日に発表した。

イントマックスは、ステートレスアーキテクチャを採用し、低コストかつプライバシー重視の決済に特化したレイヤー2ネットワーク。ステートレス(状態がない)とは、バリデーターがデータを保持しない(1回のやり取りで状態が初期化する)方式だ。イントマックスは2024年12月に、ステートレスなレイヤー2決済ソリューションのパブリックテストネットをローンチしていた。

今回公開されたベータ版では、アルファ版で寄せられた多数のフィードバックの中から、送金機能とブリッジ機能に関する意見をもとに、大幅な性能改善とユーザー体験の向上が実現されたとのこと。

特に注目すべきは、これまでターミナルでのコマンド入力を伴うCLI(Command Line Interface)版でのみ提供されていたプライバシーマイニング機能が、今回新たにフロントエンドから利用可能になった点だという。なおCLI版のプライバシーマイニングには、今年5月26日時点で16万ETH以上が参加しているとのこと。

今回プライバシーマイニング機能では、低コストかつプライベートな送金や、イーサリアムからの資産のブリッジ、テスト用のITXトークンを獲得できるとのこと。

さらに、ネットワークの応答性と処理速度が向上したほか、ユーザー向けのドキュメントも全面的に刷新されたという。

なおベータ版は、イーサリアム(Ethereum)のテストネット「セポリア(Sepolia)」上で稼働しているとのこと。

現在アルファ版を使用しているユーザーに対しては、同バージョンが今年6月5日をもってシャットダウンされることが告知されている。それ以降は資産へのアクセスができなくなるため、すべての資産を同日までに引き出すよう、呼びかけされている。

イントマックスは、日本人起業家の日置玲於奈氏および藤本真衣氏がCo-Founderを務めるプロジェクト。

同プロジェクトは2024年9月、生体認証と最新の暗号技術であるMPCを活用することにより、強化されたセキュリティを提供するウォレット「イントマックス・ウォレットレス・ウォレット(INTMAX Walletless Wallet)」を提供開始している。

また同年1月には、アフリカ展開を目的にケニア・ナイジェリアを拠点にアフリカ全土のスタートアップに投資するベンチャーキャピタルであるケップルアフリカベンチャーズ(Kepple Africa Ventures)との戦略的提携をしている。

参考:INTMAX
画像:iStock/Ket4up

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

米DTCC子会社DTC、SECからノーアクションレター取得。規制下のトークン化サービス検証へ

米国の金融市場インフラを担うデポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング・コーポレーション(Depository Trust & Clearing Corporation:DTCC)が、子会社であるデポジトリー・トラスト・カンパニー(Depository Trust Company:DTC)について、米証券取引委員会(SEC)の取引市場部門スタッフからノーアクションレターを取得したと12月11日に発表した

スーパーステートがトークン化株式の直接発行プログラム公開、ソラナとイーサリアムに対応

金融テクノロジー企業のスーパーステート(Superstate)は、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)のブロックチェーン上でトークン化された株式を、米SEC(証券取引委員会)登録の公開企業(上場企業を含む)が直接発行できる新プログラム「ダイレクト・イシュアンス・プログラム(Direct Issuance Programs)」を12月10日に発表した