Chainlinkのクロスチェーンプロトコル「CCIP」がSolanaに対応、RWA経済やDeFi展開を加速へ

CCIPがSolanaに対応

ブロックチェーンオラクル・インフラプロバイダーであるチェーンリンク(Chainlink)開発のクロスチェーン相互運用プロトコル「CCIP:Cross-Chain Interoperability Protocol」が、ソラナ(Solana)のメインネット上で正式に稼働開始した。チェーンリンクが5月19日に発表した。

ソラナは、「CCIP」のバージョン1.6アップグレードが導入された初の非EVM(イーサリアムバーチャルマシン)チェーンとなったとのこと。同アップグレードには、ユーザーの取引コストを削減する設計や、数百のブロックチェーンへの迅速かつコスト効率の良いスケーリングを可能にするアーキテクチャの簡素化が含まれているという。

今回の統合によりソラナは、イーサリアム(Ethereum)、アービトラム(Arbitrum)、オプティミズム(Optimism)、ベース(Base)、ソニック(Sonic)、BNBチェーン(BNB Chain)と「CCIP」を介して接続されたとのこと。今後さらに多くのブロックチェーンとの接続も予定されているという。

発表によると「CCIP」は、57以上のブロックチェーンをサポートしており、EVMおよびSVM(ソラナバーチャルマシン)間における価値とデータの安全な転送を実現するとしている。

また、チェーンリンクを活用している機関投資家もソラナエコシステムに参入しやすくなり、ソラナにおけるトークン化されたRWA(実物資産)経済の普及が加速する見通しとのこと。これにより、EVMチェーンを中心に展開してきたDeFi(分散型金融)プロジェクトやトークン開発者も、ソラナで新たなユーザー層にリーチ可能となるという。

なお、すでにソルブプロトコル(Solv Protocol)やバックドファイナンス(Backed Finance)、シバイヌ(Shiba Inu)などの既存プロジェクトは、「CCIP」対応トークンを発行しており、これらのトークンをクロスチェーントークン(CCT)標準を活用してソラナエコシステムへの展開を予定しているとのことだ。

CCIPとは

「CCIP」は、パブリックブロックチェーンとプライベートブロックチェーンの両方にわたってアプリケーションをリンクするように設計されたクロスチェーン相互運用プロトコル。

開発者は、任意メッセージングを使用して「CCIP」上に独自のクロスチェーンソリューションを構築できるだけでなく、「CCIP」は簡素化されたトークン転送も提供するという。これにより、プロトコルは制御する監査済みのトークンプールコントラクトを使用して、記述することなくチェーン間でトークンの転送を迅速に開始できるとのこと。

同プロトコルにより、独自のブリッジソリューションを構築することなく、単一のインターフェイスからブロックチェーン間でトークン転送ができる他、ユーザーが1つのブロックチェーンに担保を預け、別のブロックチェーンで資産を借りられるようにするクロスチェーン融資アプリケーションの起動も可能になるとのこと。

参考:Chainlink
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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