TONの国際金融ネットワーク拡大に向け、TVM Venturesが1億ドルファンド立ち上げ

TVM Venturesが1億ドルファンド立ち上げ

TVMベンチャーズ(TVM Ventures)が、TONブロックチェーンに関連した1億ドル(約155億円)規模のファンド立ち上げを2月3日に発表した。

TVMベンチャーズは、TONの支援団体であるTON財団(TVM Ventures)の現理事であり、元会長のスティーブ・ユン(Steve Yun)氏が設立したベンチャーキャピタルだ。同社は、分散型金融(DeFi)と決済金融(PayFi)の大量導入をリードするために必要な資本やインフラストラクチャ、技術リソースをスタートアップ企業や企業に提供するという。

発表によるとTVMベンチャーズが今回立ち上げたファンドは、TONエコシステムをグローバル金融ネットワークとして拡大することに特化しているとのこと。

具体的な投資ポイントとして、「DeFiとインフラストラクチャ」、「クロスボーダー決済とPayFi」、「セキュリティ」の3つが重点として示されている。

「DeFiとインフラストラクチャ」についてTVMベンチャーズは、従来の銀行サービスにおける普通預金口座に相当する基礎的な役割を認識し、DeFiプロトコルを優先するとし、同ファンドではTONでのDeFiエクスペリエンスに影響を与えるインフラストラクチャのコンポーネントに焦点を当てるという。

「クロスボーダー決済とPayFi」では、従来の決済分野における大きな非効率性を解決するPayFiの創設者の支援加速を目指しているとのこと。

そして「セキュリティ」では、「TON仮想マシン(TVM)」の最先端のセキュリティ監査人と協力することで、TVMベンチャーズはエコシステム全体のセキュリティへの取り組みを強調するとした。

2028年までに5億人のオンチェーンユーザーに力を与えるというTONコミュニティのビジョンと並行して、ユン氏は「私たちの使命は、次のサイクルまでに5億人のオンチェーンユーザーの金融ニーズを満たすことのできる、高度で包括的な金融システムを構築することです」と述べている。

なおTONエコシステムでは昨年8月、同エコシステムを支援するベンチャーキャピタル「トンベンチャーズ(TON Ventures)」が立ち上げられている。同VCは、TONアクセラレーターの元ディレクターであるイアン・ウィットコップ(Ian Wittkopp)氏と、TON財団の元ゲーム責任者であるイナル・カルダン(Inal Kardan)氏が設立。立ち上げ時には4,000万ドル(当時約58.4億円)を調達済みであることが発表されていた。

参考:TVM Ventures
画像:iStocks/Максим-Ивасюк・Thinkhubstudio

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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