EigenLayer、メジャーアップデート「アイゲンポッドアップグレード」導入

EigenLayerでアイゲンポッドアップグレード導入

イーサリアム(Ethereum)ベースのリステーキングプロトコル「アイゲンレイヤー(EigenLayer)」に、メジャーアップデート「アイゲンポッドアップグレード(EigenPod Upgrade)」が導入された。「アイゲンレイヤー」開発元のアイゲンラボ(Eigen Labs)が9月4日発表した。

「アイゲンレイヤー」は、リキッドステーキングサービスによって得られるトークン「LST(Liquid Staking Token)」をステーキングすることが可能なプロトコル。さらにバリデーターは、イーサリアムのビーコンチェーン上でステーキングしたETHを「アイゲンレイヤー」上でリステーキングできる。

なおリステーキングとは、既にステーキングされたトークンを再度ステーキングし、担保として利用する技術。「アイゲンレイヤー」は、このリステーキングを通じてトークンのセキュリティ機能を引き出し、分散型ネットワーク全体の安全性を向上させる為のプロトコルだ。

今回導入された「アイゲンポッドアップグレード」により、イーサリアムメインネット上の全てのアイゲンポッドが今月4日9:00(PST)時点で自動的に新しいチェックポイントシステムに移行されたとのこと。これによりユーザーは「アイゲンレイヤー」上のETHを使用したリステーキングがよりシンプルになり、また報酬も獲得しやすくなったとのことだ。

なおアイゲンポッドは、ユーザーが管理するスマートコントラクトである。これは「アイゲンレイヤー」の一環として、バリデーターの残高や引き出しステータスの管理を支援する為に設計されているという。またチェックポイントシステムとは、残高やトランザクション履歴の状態を特定のタイミングで記録することで管理できる仕組みだ。

これまで「アイゲンレイヤー」を利用するバリデーターは、ビーコンチェーンから部分離脱する度に個別でチェックポイントを提出する必要があったとのこと。しかし今回のアップデートにより、1つのチェックポイントで全てのバリデーターの状態をまとめて確認し、蓄積された全報酬を一括請求できるようになったとのことだ。

またチェックポイントを完了することで、既存のアイゲンポッド残高に加え、ビーコンチェーンで得られたETH報酬をリステーキング可能になったという。そしてこれらの報酬は自動的に「アイゲンレイヤー」へ組み込まれ、リステーキング者は追加の報酬を獲得できるとのこと。

参考:アイゲンレイヤー
画像:iStocks/Ket4up

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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