米司法省、ビットコイン初期投資家ロジャー・バーを脱税等の罪で刑事告発

ビットコインジーザスが逮捕

米司法省(DOJ)が、「ビットコインジーザス」として知られるビットコイン(BTC)投資家のロジャー・バー(Roger Ver)氏に対し、脱税を含む複数の罪で告発したと4月30日発表した。

発表によれば、スペイン当局が郵便詐欺、脱税、虚偽申告を含む米国での犯罪容疑でバー氏を逮捕したという。

同氏は、スペインから米国に身柄を引き渡され、米国で裁判を受けることになるとのこと。

バー氏はビットコインをはじめとするその他の資産売却で得た利益を申告せず、脱税することで内国歳入庁(IRS)に少なくとも4800万ドルの損失を与えたとされている。

バー氏は2011年から同氏自身と同氏保有の2つの会社のためにビットコインの購入を開始。2014年2月に、カリブ諸島の島国であるセントクリストファー・ネービスで市民権を取得し、米国市民権を放棄している。

2月15日付けの起訴状によれば、バー氏は2017年6月までに、同氏保有の2つの会社で約7万ビットコインを所有していたとのこと。同年11月にバー氏は、暗号資産取引所にて数万枚を現金約2億4000万ドルで売却したという。

同氏は当時米国市民ではなかったが、米国法人であった2社からの配当金など特定の分配金について、IRSに報告・納税する義務があったという。

バー氏は同年、2社のビットコインを受け取り、売却したことを会計士に隠しており、同氏の2017年の個人所得税申告では、2社のビットコインの同氏への分配に関連する利益が報告されず、税金も支払っていなかったとのことだ。

なお記事執筆時点(2024年5月1日13:50)において同氏のXの最終ポストは4月26日のものであり、その後ポストは行われていない。

関連ニュース

参考:DOJ
images:iStocks/gorodenkoff

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

合わせて読みたい記事

トレント大教授、ブロックチェーンの耐量子暗号システムへの移行の必要性を指摘

トレント大学の数学教授であるマッシミリアーノ・サラ(Massimiliano Sala)教授は、量子コンピューターがブロックチェーンのセキュリティに重大な脅威をもたらす可能性があると指摘。今後のブロックチェーン技術について洞察を行った。米フィンテック企業のリップル(Ripple)社の記事コンテンツ「リップルインサイツ(Ripple Insights)」にて5月17日報告されている