BRICS、デジタル通貨とブロックチェーン基盤の決済システム構築へ=報道

BRICSが新決済システム構築に乗り出す

ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5カ国からなるBRICS(ブリックス)が、デジタル通貨とブロックチェーンに基づく独立した決済システムの構築に取り組むようだ。ロシア現地メディアのタス通信(TASS)が3月5日報じた。

ロシアのユーリ・ウシャコフ(Yury Ushakov)大統領補佐官はタス通信のインタビューにて、デジタル技術やブロックチェーンといった最先端のツールに基づく、独立したBRICS決済システムを構築することは将来の重要な目標だと語った。

また同氏は「重要なのは、政府、庶民、企業にとって利便性が高く、費用対効果が高く、政治色のないものにすることだ」と述べている。

ウシャコフ氏は今年の課題を、国際通貨システムにおけるBRICSの役割を高めることだと宣言。

昨年3月には、BRICSグループが決済における「脱米ドル」を目指すべく努力している様子が報じられていた。

ウシャコフ氏は、「主に米ドルとは異なる通貨の使用に関して、偶発準備制度(Contingent Reserve Arrangement)を発展させるための作業が継続される」と述べている。

なおBRICSは今年1月、エジプト、エチオピア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、イランを迎え入れており、日本、米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダで構成される主要7カ国(G7)の経済規模を上回っている。

BRICS決済システムのローンチに関するスケジュールは明かされていないが、2024年10月に行われる次回首脳会議で何らかの動きがあるのではないかと注目が集まっている。

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参考:タス通信1タス通信2インディアTV 

images:iStock/scyther5・Peshkova

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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