米司法省がダークウェブ「Silk Road」利用者から押収の2934BTC売却へ、市場に影響の可能性も

多額のBTCが売却予定でマーケットに影響か

米司法省(DOJ)が、ダークウェブマーケット「シルクロード(Silk Road)」利用者の麻薬ディーラー2名から押収した「2934 BTC」のビットコイン(BTC)を売却(処分)する意向を表明する通知書を裁判所へ提出した。各社が1月26日報じている。

報道によれば、司法省は2018年に同麻薬ディーラーの1人、ライアン・ファレス(Ryan Farace)氏を起訴し、2021年に同氏より資産を没収している。

1月8日付けの通知書にて米国政府は、ファレス氏が所有していた約59BTCに加え、2021年にファレス氏とショーン・ブリッジス(Sean Bridges)氏から押収した約2,875BTCを「米国司法長官が指示する方法で」処分する予定だと伝えているという。ちなみに申請時点での、押収されたビットコインの価格は約1億3300万ドル(約197億円)であり、これらの資産の処理は市場に影響を与える可能性がある。

なお現在同通知書のページは見られなくなっている。また現時点で売却が行われたかも不明だ。

昨年12月には、「シルクロード」の創設者ロス・ウルブリヒト(Ross Ulbricht)氏によって放棄されたビットコイン69,370 BTC(当時で約4320億4400万円相当)が米司法省の管理下に加わっている。

ウルブリヒト氏は「シルクロード」を2011年から2013年まで運営し、その間資金洗浄、コンピュータハッキング、不正身分証明書の取引、麻薬不正取引の共謀を行ったとして終身刑を受けている。なお「シルクロード」はウルブリヒト氏が逮捕された2013年末に連邦捜査局によって閉鎖された。

ウルブリヒト氏は2022年に米政府に対する債務の支払いとしてビットコインを提供することに合意し、69,470 BTCの権利を放棄している。

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参考:公告ロス・ウルブリヒト氏関連のファイル
images:iStocks/robertcicchetti

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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