米司法省、FTX関連ロビンフッド株差し押さえか=報道

米司法省がFTX関連ロビンフッド株差し押さえか

米司法省(DOJ)が、米投資アプリ「ロビンフッド(Robinhood)」の約4億5000万ドル(約595.3億円)相当の株式を含む、FTX関連の多数の資産を差し押さえる手続きを進めていることが、各社報道機関によって1月5日報じられた。

報道によると、このことはデラウエア州の連邦破産裁判所の公聴会で明らかになったとのこと。

なおFTXは「ロビンフッド」の株式の所有権について、同裁判所に判断を仰いでいる。米コインデスクによると同株式の所有権は、破産申請中の米暗号資産レンディングサービスの「ブロックファイ(BlockFi)」、「サム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)」、FTXの債権者の「ヨナサン・ベン・シモン(Yonathan Ben Shimon)」の3者間で争われているという。

連邦検事のセス・シャピロ(Seth Shapiro)氏は「これらの資産は破産財団の財産ではないと考えている」とし、暗号資産(仮想通貨)企業にサービスを提供する金融機関「シルバーゲート(Silvergate)銀行」の名前を挙げながら、多くの銀行から資産が差し押さえられたか、差し押さえの過程にあったと述べ、後に民事または刑事没収手続きの対象となる可能性があると述べたとのことだ。

FTX前CEOであるサム・バンクマンフリード(Sam Bankman-Fried)被告は、顧客資金を自身のヘッジファンドであるアラメダ・リサーチ(Alameda Research)の経営支援や不動産の購入、政治献金に流用したとして、詐欺、資金洗浄(マネーロンダリング)や選挙資金規正違反の共謀など8つの罪で起訴されているが、同被告は現在無罪を主張している。

またブロックファイは、サム・バンクマン・フリード被告の持ち株会社であるエマージェント・フィデリティ・テクノロジーズ(Emergent Fidelity Technologies)に対し、11月初めに担保として約束されたロビンフッド(Robinhood)の株をめぐって訴訟を起こしている。なおこの訴訟は、ブロックファイがニュージャージー州地区連邦破産裁判所に第11章破産を申請した11月28日の数時間後に、同破産裁判所へ提出されている。

関連ニュース

FTX前CEOサムが無罪主張、米連邦地裁の罪状認否で

FTX元CEOサムと幹部らが秘密裏に数十億ドル融資を受けていた、アラメダ元CEO供述

FTX前CEOサム、詐欺・マネロン・選挙法違反など計8件で起訴

BlockFiが破産申請、債権者10万人越え。FTX破綻の連鎖で

米シルバーゲート、バイナンスの米ドル入出金を停止 過激派組織が関与か

デザイン:一本寿和
images:iStocks/robertcicchetti

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

合わせて読みたい記事

【4/17話題】アバランチ上にトークン化のホームエクイティローン、a16zが新ファンドで72億ドル調達など

米ホミウムが「ホームエクイティローン」をトークン化、Avalancheで発行、a16z、5つの新ファンドで72億ドル調達、オフチェーンラボ、新たな不正行為証明「Arbitrum BOLD」をテストネットローンチ、ペイパル、NFTの購入者と出品者を保護プログラムの対象外に、ソラナ上のDEX「ドリフト」、独自トークン「DRIFT」のエアドロップ実施へ、ドイツ連邦銀行とMIT、「中銀デジタル通貨」の共同研究

ソラナ上のDEX「ドリフト」、独自トークン「DRIFT」のエアドロップ実施へ

ソラナ(Solana)上の分散型取引所(DEX)「ドリフト(Drift)」の独自トークン「DRIFT」のエアドロップ実施とその割り当て数が公開された。「ドリフト」のDAO(自立分散型組織)「ドリフトDAO財団(Drift DAO Foundation)」が4月16日発表した。なおエアドロップの実施日については明らかになっていない

【4/16話題】香港でビットコインとイーサリアムの現物ETFが承認、STEPNがアディダスとNFTスニーカーなど

香港SFC、ビットコインとイーサリアムの現物ETFを承認、STEPNがアディダスと提携、1000個限定のコラボNFTスニーカー発売へ、独連邦銀行LBBW、暗号資産カストディ事業に参入へ、お好み焼専門店「千房」がLINE NEXTと提携、クーポン等をNFTで販売へ、アスターの「Astar zkEVM」が問題解決で正常稼働、「Polygon CDK」に原因と報告、モジュール型ブロックチェーン「Avail」がエアドロップ実施か、X匿名アカウントがリーク、ブエノスアイレス当局がワールドコイン(WLD)提訴、ユーザー保護法違反で1.7億円の罰金可能性も