バイナンス前CEOのCZ、Binance.USの会長職を退く

CZ氏がバイナンスUSの会長職から退く

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の前CEOで創業者のチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao:CZ)氏が、バイナンスUS(Binance.US)の会長職を退く。バイナンスUSがX(旧Twitter)にて11月29日発表した。

発表によれば、CZ氏はバイナンスを去った後の生活に移るにあたり、バイナンスUSの会長職を退くことを決め、委任状を通じて同氏の議決権を譲渡したという。これをもってCZ氏は今後バイナンスUSのガバナンスに関与しないという。

なおバイナンスUSは、同社CEOのノーマン・リード(Norman Reed)氏と既存の経営陣によって引き続き運営されるとのこと。

バイナンスUSはXにて「(バイナンスUSには)顧客第一主義を堅持しつつ、新たな明確さと勢いをもってプラットフォームの構築と成長を継続するための十分な資本があります。私たちのチームは、当社のビジネスチャンスと金融システムの近代化と民主化という使命に対して、これまでと同様に活気に満ちている」と伝えている。

なおバイナンスUSは、バイナンスと米司法省(DOJ)の和解には関与しておらず、現在DOJ、金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)、外国資産管理局(OFAC)、米商品先物取引委員会(CFTC)との間で保留中の執行問題は何もないと主張。バイナンスUSは完全に独立した事業体であることも強調した。

CZ氏は11月22日、バイナンスが効果的なマネーロンダリング防止プログラムを保てない原因を故意に作ったとして有罪を認めた後、11月23日にバイナンスのCEOを辞任した。

バイナンスは米国当局との和解のため、合計で約43億ドル(約6,370.3億円)の罰金を支払うことに合意している。

なおバイナンスは米国から完全撤退するが、バイナンスの米国部門であるバイナンスUSは、バイナンスの米関連会社であるバムトレーディングサービス(BAM Trading Services)が運営元であり、米国に登録されたマネーサービス事業であるため、バイナンス撤退の影響は受けない。

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images:iStocks/Rawpixel・putilich

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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