バイナンスがユーロの入金を再開、複数社と新たに契約で

バイナンスがEURの入金を再開

大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)が、ユーロ(EUR)での決済・入出金について対応する事業者と新たに契約したことを10月20日発表した。

発表によると、契約を交わした新たなパートナーは複数社あるという。各社は規制当局から認可済みの企業であるというが、それぞれの社名はXおよびプレスリリースでは公開されていない。

なお既に新たなパートナーらが提供するサービスへ移行されているとのことだ。

提供されているサービスは、単一ユーロ決済圏(SEPA)におけるEURの入出金の他、EURおよび銀行口座と銀行カードによる暗号資産の売買、バイナンスにおける現物のEURペアの提供となっている。

バイナンスは今年6月に米証券取引委員会(SEC)より提訴されたことを受け、同月に欧州提携銀行であるペイセーフ・ペイメント・ソリューションズ(Paysafe Payment Solutions)から、欧州経済領域(EEA)全域において提供されていたサービスを9月25日から停止すると、勧告されていた。

なおバイナンスUS(Binance.US)においてもSECからの提訴の影響で、現在まで米ドルの入金が停止している。

また8月にバイナンスは、英国拠点の国際送金フィンテック企業であるチェックアウトドットコム(Checkout.com)から提携解除され、その後同月よりバイナンスはEURの入出金を一時停止していた。

そして9月28日には、ペイセーフがバイナンスユーザーに対するEUR入金の処理停止を一方的に決定したと発表があり、これに伴いバイナンスは、ペイセーフを使用していたユーザーに対し、10月31日0:00(UTC)までにバイナンス口座のEUR残高を米ドルステーブルコインのUSDTに換金するよう促していた。

なおEUR残高の銀行口座への出金であれば、引き続き可能となっていた。ペイセーフによるEURの処理停止に伴い、バイナンスではペイセーフユーザーに対し、EURの入金、EURでの暗号資産の購入や売却、EURでのスポット取引ペアの取引、OTC取引、EURでの自動投資プランのサポートを停止していた。

今回バイナンスは、10月31日を待たずにEURに関するサービスを再開させたことになる。

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参考:バイナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/nevarpp

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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