Cosmos Hub、アップグレードでATOMのリキッドステーキング対応可能に

ATOMのリキッドステーキング可能に

コスモス(Cosmos)系ネットワークを繋げる役割をもつブロックチェーン「コスモスハブ(Cosmos Hub)」がアップグレードにより、バリデーターにステーキングされたネイティブトークンATOMをリキッドステーキングATOMに変換できるようになった。

「コスモスハブ」は9月12日13:00(UTC)頃、ブロック高16985500にて「Gaia v12」アップグレードを実施。これには「コスモスハブ」への「リキッド ステーキング モジュール(Liquid Staking Module:LSM)」の実装が含まれている。

なおリキッドステーキングとは、ステーキングによりロックした資産と「1:1」の割合で価値を担保したトークンを新たに発行することで、ステーキングに参加し利回りを得ながらも、発行したトークンによる運用を可能にするサービスだ。

またステーキングとは、「バリデーター」と呼ばれる「データの検証・承認を行う処理主体」が、暗号資産の生成やブロックチェーンの安定稼働を支える対価として暗号資産を受け取れる仕組みである。なおステーキングは、コンセンサスアルゴリズムの「PoS(プルーフオブステーク)」を採用するブロックチェーンで実行が可能となっている。コンセンサスアルゴリズムとは、暗号資産のブロックを追加する際の合意形成のアルゴリズムのことだ。

今回「コスモスハブ」にて「リキッド ステーキング モジュール」が導入されたことにより、リキッドステーキングプロパイダーはステーキングされたATOMをリキッドステークATOMへ変換しユーザーへ提供可能になった。これによりユーザーはステーキング報酬を得たまま、他のDeFiで資産が運用できるようになったというわけだ。

ちなみに「コスモスハブ」のステーキングでは、預けていたATOMを手元に戻す際に21日間のロック期間を待つ必要がある。

現在、ATOMとリキッドステークATOMが引き換えが可能なリキッドステーキングプロバイダーは、Stride(ストライド)とpSTAKE(ピーステイク)となっている。StrideではATOMと引き換えにstATOMが、pSTAKEではstkATOMが手に入る。

また発表によるとリキッドステーキングATOMの供給量は、ATOMのステーキング総量の25%に制限されるという。

ただしこの制限は、今後のガバナンス投票を通じて将来的に増減する可能性があるとのことだ。

関連ニュース

デザイン:一本寿和
images:iStocks/Lidiia-Moor

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【5/2話題】ビットコインが下落、米検察がブロック捜査、レイヤーゼロがスナショなど

ビットコインが6%近く下落、FOMC控え 最高値から22%安、米連邦検察、米決済ブロックの社内業務を調査=報道、レイヤーゼロがスナップショット実施、エアドロ間近か、テザー社、Q1が過去最高益45億ドル超に、純資産額も初公表、米セキュリタイズがブラックロックらから4700万ドル調達。サークル、アプトスラボ、パクソスも参加、HashKey DX・リップル・SBI Ripple Asiaが提携、法人向けの「XRP Ledger」の日本市場導入で、「スイ(SUI)」のミステンラボ、グーグルクラウドと提携、親クリプト派マクヘンリー米下院議員、SECのイーサリアム調査を非難、ストライプで「AVAX」の購入が可能に、アバランチとコアウォレットに統合で、ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に、イーサリアムL2「Scroll」がアップグレード実施、EIP-4844に対応、クリプトヴィレッジのLocal DAO、旧山古志に続き「長野県天龍峡」と「宮崎県椎葉村」を選定。「Nishikigoi NFT」保有者の投票で決定へ

ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に

「ユニスワップ(Uniswap)」のモバイルアプリ「ユニスワップウォレット(Uniswap Wallet)」にオンランプ機能「ロビンフッドコネクト(Robinhood Connect)」が統合され、同アプリではロビンフッド内の資金で暗号資産(仮想通貨)の購入が可能となった。このことはユニスワップが4月29日発表した