蘭サーキュライズが約15.9億円資金調達、旭化成、ネステらから

サーキュライズが1100万ユーロ資金調達

ブロックチェーン・トレーサビリティ・スタートアップのサーキュライズ(Circularise)が、シリーズAラウンドで1100万ユーロ(約15.9億円)の資金調達を完了したと11月17日に発表した。

発表によると今回の資金調達ラウンドはブライトランズ・ベンチャー・パートナーズ(Brightlands Venture Partners)を中心に、旭化成、フィンランドのエネルギー企業のネステ(Neste)、オランダに拠点を置くVCファンドのフォーインパクトキャピタル(4impact capital)が出資参加したという。また、調達した資金には欧州委員会からの助成金も含まれるとのことだ。

今回の資金調達に関し、サーキュライズの共同経営者のジョルディ・デ・ヴォス(Jordi de Vos)氏は「私たちのミッションは常に明確で、サプライチェーンのトレーサビリティと透明性を通じて、循環型経済への移行を加速させること。今回の資金調達により、事業・製品・研究開発・国際的なチームの拡大が可能となる。サプライチェーントレーサビリティのリーディングソフトウェアプロバイダーとしての成長を加速させ、世界規模での循環型経済への移行をサポートすることができる」とコメントしている。

出資者のブライトランズ・ベンチャー・パートナーズのパートナーであるメアリー・マッカーシー(Mary McCarthy)氏は「サーキュライズは、化学業界の複雑なサプライチェーンへ透明性をもたらすという課題を理解し、移行・促進するツールのポートフォリオを独自に開発した。同社のユニークな技術と我々の深い業界知識を組み合わせることで、化学業界におけるサプライチェーンの透明性を加速させることができると考えている」と述べた

ネステのイノベーション部門シニア・バイス・プレジデントであるラース・ペーター・リンドフォース(‍‍Lars Peter Lindfors)氏は「私たちはサーキュライズと共に、ポリマーと化学品のより持続可能なソリューションへの移行を加速させる道を切り開いていく。再生可能な材料やリサイクルされた材料の流れを追跡し、バリューチェーンに沿った透明性を高めるためのデジタルソリューションが緊急に必要となっている。同社はこのニーズに応える斬新なソリューションを提供している」と述べている。

また同社はサーキュライズと今年5月に提携を結んでいる。この提携では、サーキュライズのブロックチェーンを活用したトレーサビリティプラットフォームを循環型ポリマーや化学品のサプライチェーンに導入し、再生可能な材料の流れを追跡するとしていた。

また、旭化成CVCの社長の森下隆史氏は「旭化成はサーキュライズとの協業を通じ、バイオマスやリサイクル原料から作られた製品を利用促進することで、供給者の責任として透明性のあるサプライチェーンの構築と循環型経済への移行に貢献できるものと期待している」と述べた。

フォーインパクトキャピタルのマネージングパートナー兼共同設立者のアリ・ナジャフバギ(Ali Najafbagy)氏は「初期からの投資家であり支援者である私たちは、循環型経済への共同の歩みを続けられることに興奮している。チームの専門知識と揺るぎないコミットメントが組み合わさったサーキュライズの独自技術により、複雑なバリューチェーンをより環境に優しく、費用対効果の高い方法で改革することが可能になる」とコメントした。

サーキュライズは2016年にオランダで設立された企業。サプライチェーン内のデータや文書をブロックチェーンで管理し、機密性を保ちながら共有するソリューションを開発している。同社は2019年にナイロン素材の製造を行うDOMO Chemicals(ドーモ・ケミカルズ)やポリマー材料の製造を行うCovestro(コベストロ)といった大手メーカーとの協業を発表し、2020年9月には製品に使用されるプラスチックの追跡プロジェクト「Circularise Plastics」について、欧州委員会(EC)から150万ユーロ(約1.8億円)の資金提供を受けたことを発表していた。

また2021年2月には丸紅と、日本とアジアの化学品市場向けにサーキュライズのトレーサビリティプラットフォームの展開を目的とした業務提携契約を締結している。同年9月には、DNP、三菱ケミカル、リファインバースによるバイオマスやリサイクル原料の管理・追跡の実証実験にサーキュライズのプラットフォームが採用されている。

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参考:サーキュライズ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/ChrisGorgio

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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