L1ブロックチェーン開発「Aptos」、FTXやJump Cryptoらから約204億円調達

Aptos、FTXやJump Cryptoらから約204億円調達

レイヤー1ブロックチェーンを開発するアプトス(Aptos)が、1.5億ドル(約204億円)の資金調達を実施したことを7月25日発表した。

この資金調達は、FTX ベンチャーズ(FTX Ventures)とジャンプ・クリプト(Jump Crypto)が主導し、アポロ(Apollo)、グリフィン・ゲーミングパートナーズ(Griffin Gaming Partners)、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)、サークルベンチャーズ(Circle Ventures)、スーパーズ・クリプト(Superscrypt)、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z crypto)、マルチコイン・キャピタル(Multicoin Capital)らが参加した。

アプトスのメンバーは、メタ(旧フェイスブック)のデジタル資産事業のディエム(Diem)やノビ(Novi)の開発を支えてきた人材で構成されている。創業者はモー・シャイフ(Mo Shaikh)氏と、エイブリー・チン(Avery Ching)氏。

なお3月にアプトスはテストネットワーク「Devnet」をオープンソースの形でローンチした。そしてアプトスの開発言語はメタのディエムが開発した「Move」が採用されている。

またアプトス上では、次世代ソーシャルメディアプラットフォーム、NFTサービス、web3ゲーム、メディアやエンターテイメントビジネス、決済基盤、DeFi(分散型金融)と統合されたフィンテックプロダクトなどの構築が進められているという。

アプトスの創業者でCTOのエイブリー・チン氏は、資金調達に際してツイートで次のようにコメントしている。

「オールスターである投資家パートナーの皆さんと一緒にweb3インフラを構築することで、開発を加速させられることが非常に嬉しいです。安全でスケーラブルかつアップグレード可能なweb3インフラをすべての人に提供するという私たちのミッションを達成するために、このような豪華なパートナーと共に構築できることをとても楽しみにしています」

なおアプトスは今年の3月にa16z cryptoが主導した資金調達ラウンドで、2億ドル(約230億円)を調達している。

そのラウンドに参加したマルチコインキャピタルは、アプトスへの出資について「重要なのはメタやディエムが、アプトスに出資していないことです。デービット・マーカス氏やマーク・ザッカーバーグ氏、そして現在のメタのリーダーも含めて、メタの誰もこのプロジェクトに投資していません。その割り切りは重要です」とブログで説明していた。

参考:Aptos
images:iStocks/BadBrother
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

米資産運用会社VanEck、欧州市場向けにソラナETNにステーキング報酬を導入

米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)が、欧州市場向けに、ソラナ(Solana / SOL) ETN(Exchange Traded Note:上場投資証券)にステーキング報酬を追加した。このことは、ヴァンエックのデジタル資産調査部門の責任者マシュー・シーゲル(Matthew Sigel)氏が自身のXアカウントより10月21日に報告している

【10/25話題】国内の暗号資産ETF等の組成等に向けた提言公表、米MSが株主総会の議決項目に「ビットコインへの投資評価」など(音声ニュース)

「国内における暗号資産ETF等の組成等に向けた提言」、交換業者や証券会社らの勉強会が公表、米マイクロソフト、12月株主総会の議決項目に「ビットコインへの投資評価」を設定、米政府ウォレットから30億円相当の暗号資産が不正流出か、クラーケンがDeFi向け独自チェーン「Ink」を来年Q1ローンチへ、オプティミズムスーパーチェーンで、ユニスワップが「暗号資産ブリッジ機能」追加、9ブロックチェーン間に対応、スイ財団、インキュベーションハブ「SuiHub」をドバイで開設、米マイクロストラテジー会長マイケルセイラー、暗号資産カストディに関する発言で批判浴びる

スイ財団、インキュベーションハブ「SuiHub」をドバイで開設

レイヤー1(L1)ブロックチェーン「スイ(Sui)」の開発を支援するスイ財団(SuiFoundation)が、ブロックチェーン技術の普及とスタートアップ支援を目的としたドバイ首長国拠点のインキュベーションハブ「スイハブ・ドバイ(SuiHub Dubai)」を設立した。このことは「スイ」の公式Xより10月24日発表された

米マイクロストラテジー会長マイケルセイラー、暗号資産カストディに関する発言で批判浴びる

マイケル・セイラー(Michal Sayler)氏が、10月21日に公開されたインタビューの中で述べたコメントに対して批判が集まっている。イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏も、10月23日に自身のXアカウントにてセイラー氏の主張に異議を唱えている