シンガポール、暗号資産規制強化を検討か

シンガポール、暗号資産規制強化を検討か

シンガポール金融管理局(MAS)が、暗号資産(仮想通貨)規制の強化を検討していることが同国議会の発表によって7月4日に分かった。

一般投資家を保護するための規制強化の検討しているという。規制強化の対象は、投資参加の制限やレバレッジ取引に関するものとのことだ。

なおシンガポール金融管理局が規制を強化する背景には、同国の暗号資産ヘッジファンドであるスリーアローズ・キャピタル(Three Arrows Capital:3AC)の財務危機が影響していると考えられる。

MASの上級大臣ターマン・シャンムガラトナム(Tharman Shanmugaratnam)氏は発表にて「2017年以降MASは一貫して、暗号資産は個人投資家にとって適切な投資対象ではないと警告してきました」と説明。

さらに最近の暗号資産市場に関して「ほとんどの暗号資産は、投機的な急激な価格変動にさらされています。いくつかの暗号資産の価格が大幅に下落し、その危険性が鮮明に示されました」と述べている。

なおMASは、今年1月に公共の場での暗号資産サービスのマーケティングや広告を制限し、暗号資産取引のリスクを矮小化するような表現も認めない方針を示し、規制強化を進めている。

またMASは暗号資産市場がボーダレスであるため、グローバル規制との調整と協力が必要であり、暗号資産規制強化の難しさも伝えている。

参考:MAS
images:iStocks/Ninja-Studio・Kandl
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【4/25話題】バイナンス創業者CZに懲役3年が求刑、チェーンリンクの「CCIP」が一般提供開始など

米検察当局、バイナンス創業者CZに懲役3年を求刑、Samourai Walletの創設者らがマネーロンダリングの容疑などで逮捕、ワールドコイン子会社、トレジャリーから「WLD」販売で資金調達へ。ネットワーク成長支援のため、チェーンリンク、クロスチェーン相互運用プロトコル「CCIP」を一般提供開始、ソラミツ、ブロックチェーンアプリの運用管理基盤「磐船(IWAFUNE)」をBaaSで提供へ、HEALTHREEのガバナンストークン「GHT」、海外暗号資産取引所MEXCへ上場決定