【取材】アカツキが25億円規模web3ファンド「Emoote」発表、STEPNなど20以上にトークン投資済み

アカツキが25億円規模web3ファンド「Emoote」発表

アカツキが、25億円規模のweb3特化ファンド「Emoote(エムート)」について5月12日に発表した。

アカツキはこれまでの同社のベンチャー支援の実績と、web3領域の成長トレンドを踏まえ、2021年にシンガポールで「Emoote Pte. Ltd. 」を設立、「Emoote」の運用を開始していたとのこと。

すでに「Emoote」は、歩いて稼げる「STEPN(ステップン)」や、ゲームギルドの「BreederDAO(ブリーダーDAO)」、web3の契約プラットフォーム「Ethsign」などグローバルのweb3プロジェクト20以上に対してトークンで投資実行済みだという。

「Emoote」の現状の実績における投資ステージは、シードを含むアーリーステージで、主なエリアはアジアが50%、アメリカが40%、その他が10%とのこと。

なお「Emoote」のコアメンバーは共同創業者・代表取締役の熊谷祐二氏、共同創業者・web3リサーチャーのコムギ氏、そしてアドバイザーとしてMiss Bitcoinことグラコネ代表の藤本真衣氏が名を連ねている。

また「Emoote」は注力領域として「Web2 x トークノミクス」、「web3 IPクリエイション」および「NFT x デジタルファッション」を挙げている。

今後「Emoote」海外での投資と並行して、日本国内のWeb3領域のスタートアップに対しての投資とグロース支援を積極的に行っていくとのことだ。すでにEmooteは日本初の支援として、YGG Japanへの投資も発表している。

さらに日本第2号プロジェクトとして、エンターテイメント分野で日本からグローバルに挑戦するプロジェクトをミッション策定、事業、チーム、トークノミクス、資金調達など全面的に支援していくとのことだ。

「Emoote」は発表で「日本には優秀な起業家、才能を持ったクリエイターがおり、世界中で愛されるIPやコンテンツがあります。個人、スタートアップ、そして大企業など規模を問わず、世界を驚かせるために本気でグローバルに挑戦する方々と資金提供にとどまらないコラボレーションをしてまいります」とコメントしている。

なお「Emoote」はWeb3領域のスタートアップ支援の一環として、Web3に関する最新動向とノウハウを共有する勉強会を今後無料で開催していくとのことだ。

STEPN、Animoca Brandsなど世界のWeb3の最前線で活躍するビルダー、起業家、投資家、専門家を招き、実践的な戦略・戦術について対話していくという。

第1回は5月31日19時30分から「Web3とは何か?──世界が熱狂する理由」をテーマに開催される予定とのこと。

「Emoote」の共同創業者・代表取締役の熊谷祐二氏へ取材

「あたらしい経済」編集部は、「Emoote」の共同創業者・代表取締役の熊谷祐二氏へ取材を行った。

−−どのような投資判断基準を持たれているのでしょうか? 

「チーム」「コミュニティ」「トークノミクス」を大事にしています。

web3もそれ以前も変わらずプロダクトを作るのは「チーム」です。コアメンバーの行動力、思考力、実行力、そしてバランスの良さを見ています。

「コミュニティ」はWeb3の特徴のひとつです。プロダクトがなくてもコミュニティは作れます。どれだけ熱狂したファンやコントリビューターを集められるか、をソーシャルメディア等を通じてチェックします。

「トークノミクス」こそがweb3の革命だと思っており、投資検討時点の完成度だけでなく、チームがどれだけ深く思考・実行できるか、一緒に議論できるか、がポイントです。

−−なぜSTEPNへの投資を実行したのでしょうか?

大前提として、2021年に世界を席巻したNFTゲーム「Axie Infinity」から、ペイメント/ガバナンストークンとNFTの3つで成り立つトークノミクスのすごさを実感していました。

Dapps(分散型アプリケーション)では、この3つのトークンで成り立つトークノミクスが最も上手くいくはずだ、という投資仮説を持っていました。

まさにSTEPNは、そうしたトークノミクスをそのままライフスタイルアプリに展開していたWeb3プロジェクトで、本当に素晴らしいチャレンジだと思いました。

それに加えて、チームの実行力の強さと思考の深さ、そしてプロダクトの完成度が決め手になります。Move-to-Earnを成立させるために我々が考えていたトークノミクスの仮説をCo-FounderのYawnにぶつけたところ、同じポイントについて非常に深く考えていることに驚きました。

投資面談して15分ほどで投資決定したのは私の投資家人生の中でも最速だと思います(笑)。

−−web3において、投資家が重視すべきことはなんでしょうか?

Web2との比較では「コミュニティ」がとても重要です。上述のとおり、プロダクトがなくても小さなコミュニティは作れます。

具体的には、どういうコントリビューターやファンがいて、どのくらいの深さで関わっているか。またコミュニティが拡大する余地、スケーラビリティがあるかどうかなどです。

またweb3はまだアーリーな段階にあり、投資家としては中長期の視点で継続保有・支援する覚悟も必要だと思います。

−−アカツキはどのような指針を持ち、クリプトファンドを立ち上げたのでしょうか?

「Emoote」は、クリプトがエンターテイメントやクリエイターをエンパワーメントすることを本気で信じています。そのためにエンターテイメント、メディア、ライフスタイルに特化した投資を中長期で行なっていきます。

また資金提供だけでなく、トークノミクス設計、マーケティング、Bizdev、採用など多面的に支援を行います。

「アジア」も重要なキーワードで、自分たちの価値観を大切にしながら、アジアからグローバルに進出するプロジェクトを多く支援します。

今後はグローバルで貯めたノウハウやネットワークを活用して、日本からグローバルの0→1も積極的に支援します。

images:iStocks/BadBrother
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【9/27話題】博報堂とアスターのステイクが新会社、Oasysでセガ「三国志大戦」リリースへなど(音声ニュース)

博報堂とアスター(ASTR)のステイク、ジョイントベンチャー設立へ、【取材】セガ「三国志大戦」のIP活用ブロックチェーンゲーム、Oasysでリリースへ、グリーがweb3事業参入を表明、ブロックチェーンゲーム開発を視野、SBIVCトレードが「ステーキングサービス」開始へ、カルダノ(ADA)から、フォビジャパン、テゾス(XTZ)取扱いへ、コインベース、オランダで暗号資産ライセンス取得、WEFが「Crypto Sustainability Coalition」発足、気候変動対策におけるweb3の可能性調査で、チリーズ(CHZ)の「Socios. com」、マレーシアのサッカークラブ「ジョホール」と提携、ラグビー用品専門店「ラグビーオンライン」、FiNANCiEでトークン発行、コンコーディアム(CCD)でweb3ドメインサービス「CNS」開始、Bictory Finance開発、NFTアートの祭典「CAWA TOKYO 2022」、9月27日から開催

Sponsored

コンコーディアム(CCD)でweb3ドメインサービス「CNS」開始、Bictory Finance開発

DeFi(分散型金融)やNFTにおけるブロックチェーンの安全性と規制問題に取り組むweb3ソフトウェア開発企業ビクトリーファイナンス(Bictory Finance)が、コンコーディアム(Concordium)ブロックチェーン上でウォレット・ネーム・システム「Concordium Name Service(CNS)」を9月27日に発表した。

Sponsored