JPモルガン、暗号資産不正対策ツール提供TRMに出資

JPモルガン、TRMに出資

暗号資産取引に関するセキュリティツールを提供するTRMが、JPモルガンチェースから出資を受けることを2月28日に発表した。なお出資額は明らかにされていない。

TRMは、暗号資産取引所や金融機関に対して、暗号資産関連の不正や金融犯罪を事前に検知できるツールを開発・提供する企業。具体的にはトランザクションの監視、異なるブロックチェーン間の資金移動の可視化、リスク評価などのツールを提供しており、これらは暗号資産取引所FTXやバイナンス(Binance)、また法執行機関による暗号資産関連犯罪の捜査などで採用されている。

TRMのCEOであるエステバン・カスタニョ(Esteban Castaño)氏は以下のようにコメントしている。

「今回の出資は、成長するクリプトエコノミーの重要性と、このエコシステムの成長を維持するための信頼性と安全性の構築の重要性を明確に示しています。私たちは、この機会を基に、すべての人にとってより安全なクリプトエコノミーを実現するために努力できることを嬉しく思います」

また、JPモルガンのブロックチェーン部門オニキス(Onyx)のCEOウマル・ファルーク(Umar Farooq)氏は以下のようにコメントしている。

「洗練された分析ソリューションを通じてクリプトエコシステムのセキュリティと統合を推進するTRMのビジョンは、コンプライアンスと安全性を備えたブロックチェーン製品を構築するというJPモルガンの野心と一致しています」

TRMは昨年12月にシリーズBラウンドで約63億円(6000万ドル)を調達した。このラウンドはTiger Globalがリードし、新たにAmerican ExpressのAmex Ventures、Visa、Citi Ventures,、DRW Venture Capital、Jump Capital、Marshall Wace、Block (元Square) 、PayPal Venturesなども参加した。

またTRMは、ソラナ(Solana)ブロックチェーンへの対応や、(ムーンペイ)MoonPayやサークル(Circle)らの新規顧客の獲得などもこの数か月で進めている。

参考:TRM
images:istocks/BadBrother・Falookii
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

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