マスターカード、暗号資産スタートアップ支援プログラムでアバラボら5社を採択

アバラボ、「Mastercard Start Path Program」に採択

マスターカード(Mastercard)のスタートアップ支援プログラム「Mastercard Start Path Crypto(マスターカード・スタート・パス・クリプト)」が、アバランチ(Avalanche)を開発するブロックチェーン企業Ava Labs(アバラボ)をはじめとしたブロックチェーン関連のスタートアップ5社を採択したことが12月9日分かった。

マスターカードは2014年より、次世代のコマース(商業)ソリューションの開発を行う、設立間もないスタートアップ企業を対象に支援する目的のプログラム「Start Path」を開始している。今回の「Mastercard Start Path Crypto」ではブロックチェーン・暗号資産関連スタートアップを対象に、世界中の銀行やマーチャント(商業)、パートナー、デジタルプレーヤーと繋げ、業界のブロックチェーンニーズへの対応を目指すとしている。

アバラボの他に今回「Mastercard Start Path Crypto」に採択されたスタートアップは、銀行アプリのEnvel(インヴェル) 、 投資向けP2PプラットフォームのKash(カッシュ)、 ビットコインの銀行アプリのLVL、NFTプラットフォームのNiftyKey(ニフティーキー)だ。

マスターカードの新デジタルインフラストラクチャ、フィンテック部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントのジェス・ターナー(Jess Turner)氏は発表にて次のようにコメントしている。

「この1年は、NFTの爆発的な普及から世界各国での中央銀行のデジタル通貨の試験運用まで、暗号資産の世界に驚くべき勢いがありました。今後の展望は、ブロックチェーン技術が現在および将来的に解決できる新たなユースケースや問題を見つけることです。

それが経済的自由の向上であろうと、ステーブルコインを使った新しい付加価値サービスであろうと、Start Pathに採択されたクリプト・デジタルアセット関連の新しい企業などと、この分野におけるマスターカードの専門知識を組み合わせることで、新しい支払い方法へのアクセスが加速し、消費者と企業の選択肢が優先されると信じています」

またアバラボも今回の採択の発表にて、次のようにコメントしている。

「マスターカードは、イノベーションに対抗するのではなく、受け入れる方法について、あらゆる業界のリーダーたちに率先しています。Start Pathプログラムのプロジェクトやパートナーと協力して、ブロックチェーン技術が世界中の個人や機関にもたらすポジティブな影響を加速させることを楽しみにしています」

マスターカードは7月にブロックチェーン・暗号資産スタートアップへの「Start Path」による支援開始を発表しており、シンガポールのNFTマーケットプレイスであるMintable(ミンタブル)、イスラエルの機関投資家向けカストディプラットフォームGK8、スイスの機関投資家向けカストディインフラ提供のTaurus(トーラス)、米デジタル資産投資プラットフォームのDomain Money(ドメインマネー)、スイスのブロックチェーンオラクルのSupraOracles(スープラオラクルズ)、シンガポールの金融向けブロックチェーンインフラのSTACS(スタックス)、米暗号資産投資プラットフォームUphold(アップホールド)を採択している。なおこの発表の際には支援プログラム名は「Mastercard Start Path Crypto」とされていなかった。

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参考:マスターカードマスターカード2
デザイン:一本寿和
images:iStocks/antoniokhr・jbk_photography

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
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