【取材】Concordium、1億ドル規模の「DeFi Lab」を立ち上げへ

Concordium、1億ドル規模の「DeFi Lab」を立ち上げへ

パブリックブロックチェーンであるコンコーディウム(Concordium)とVerum Capitalが、コンコーディウムの分散型金融エコシステム活性化のため「Concordium DeFi Lab」を共同で立ち上げたことが12月8日に分かった。

Verum Capitalはスイスのブロックチェーン領域に特化したキャピタルだ。

「Concordium DeFi Lab」はコミュニティプログラムを通じて、助成金や投資の形で約110億円(1億ドル)相当のコンコーディウムのネイティブトークン「CCD」をコントリビューター(貢献者)に割り当てていくとのことだ。

また「Concordium DeFi Lab」は規制に準拠した形で分散型金融プロダクトを発展させていきたいとしている。その対象はNFTなどの新たな資産クラス、DAO、DEX(分散型取引所)が挙げられている。

そして「Concordium DeFi Lab」は各国の規制当局の条件などリサーチする「 Thought Leadership」、プロダクトの実証実験を行う「Proof-of-Concept」、プロダクトをビジネス提供する「Commercially Viable Products」の3ステップで発展させていくとのことだ。

すでに官民のグローバルプレイヤーから、さまざまな連携の了承を得られていると発表されている。

コンコーディアムのCEOであるローン・フォンス・シュローダー(Lone Fønss Schrøder)氏は、発表にて次のように述べている。

「コンコーディウムは、世界で初めてプロトコルレベルでアイデンティティレイヤーを組み込んだブロックチェーンです。そのため、規制当局が承認したアプリケーションや企業顧客向けのソリューションを強化するのに適しています。DeFiスペースと規制された金融ソリューションの間のギャップを埋めるという私たちの具体的な関心は、DeFi Labに集約されます。あらゆる分野の企業を対象としたプロジェクトを実施し、DeFi分野の新しいソリューションを構築した経験を持つVerum Capitalのサポートにより、このラボが完全に包括的な金融の未来に向けた一歩となることを確信しています」

Verum CapitalのCEOであるマティアス・ヴァイスル(Matthias Weissl)氏は、発表にて次のようにコメントしている。

「Verum Capitalは、コンコーディウムの立ち上げ時から密接に協力してきました。このネットワークは、本人確認やKYCプロセスを必要とするアプリケーションに多大なメリットをもたらします。DeFiの分野では、正当なプロトコルがますますこれを必要とするようになっています。当社のベンチャー開発チームは現在、DeFiスペースや伝統的な産業の顧客と協力して、ユーザーにDeFiのメリットを提供しています。DeFi Labは、DeFiスペースの進化におけるユニークな瞬間を象徴しています。採用を促進し、スペースをより身近なものにするために、強力なテクノロジー、深い洞察力、経験、そして確かなアイデアを持つ強力なチームを結集しています」

あたらしい経済編集部はConcordiumのプロダクトマーケティング&ビジネスインテリジェンス部長のアレクサンドル・ユンカー(Alexandre Juncker)氏へ取材を行った。

−イーサリアムによりDeFi市場が拡大していますが、ConcordiumのDeFiはどのような市場にしていきたいのでしょうか?

DeFi市場は、信頼できる第三者を必要としない金融サービスの複製を目指しています。DeFiアプリケーションは、銀行よりも効率的で、より速く、より低い手数料で、より透明で、ブロックチェーンの機能を活用したものを目指しています。

Concordiumは、最先端のブロックチェーンとして、DeFiアプリケーションを繁栄させるための独自の分散実行プラットフォームを提案していますが、プロトコルの基本レイヤーにアイデンティティ制御が組み込まれており、公的機関が疑わしい金融取引を調査するための法的令状が発行されれば、そのツールを利用できるという特徴が加わっています。

つまり、ConcordiumのDeFiは他のプラットフォームのDeFiと同じように、規制遵守に対応した環境であるべきで、アプリケーション開発者はプロトコルのKYCを活用でき、エンドユーザーは自分の活動が違法でないことを確信できるのである。これは、他のプラットフォームと比較して、まさに大きなゲームチェンジャーと言えるでしょう。

−DeFiの初期段階では、どのようなアプリケーションが必要とされるとお考えですか?

古典的には、本人確認サービスはDeFiのビルディングブロックとして必要であり、前述の通り、Concordiumの基盤に組み込まれています。順不同ですが次のようなものが挙げられます。

オフチェーンデータをシステムに送るための予測市場、分散型マーケットプレイス/取引所とその付属機能、流動性提供、自動マーケットメイキング、保険とデリバティブ契約、貸し借り。

これらのプレーヤーはカストディアンとして信頼されなければならないので資産のトークン化も対処すべき重要な役割、等々です。

−具体的にどのような官民のグローバルプレイヤーと協業することにしたのですか?

Concordiumは、特に以下の企業とパートナーシップを結んでいます。

Geely、Tacans、SpaceSeven、Fintech Builders、Northstake、Saxon Nodesなどです。

これらの企業は、古典的な産業からソフトウェア開発まで、産業界のさまざまな役割を担っています。

また、ウォレットなどのユーティリティを提供したり、コンコーディアム上で展開される分散型アプリケーションに取り組んだり、コンコーディアムの技術を使って展開されるユースケースを研究したりと、コンコーディアムのエコシステムの一部になっています。

デザイン:一本寿和
images:iStocks/Vladimir-Kazakov・sumkinna

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【12/2話題】ストライプの法定通貨から暗号資産への変換ツール、アップルがコインベースのNFT送信機能停止など(音声ニュース)

米ストライプ、法定通貨から暗号資産への変換ツール「Link」提供開始、アップル、コインベースウォレットのNFT送信機能を停止、国内初、アクシーインフィニティ(AXS)がビットバンクに上場へ、アバランチのDEX「Trader Joe」、イーサL2「Arbitrum」にマルチチェーン対応へ、フレアネットワーク、FLRのエアドロップ日程を発表、英金融インフラ大手「TP ICAP」、機関投資家向け暗号資産取引所の認可取得、FTX Japan、サービス復旧へ向けた取組み報告、ユニスワップにNFTアグリゲーター機能、GenieユーザーにUSDCエアドロップも、米クラーケン、市場低迷で1100人を一時解雇、フォビとポロニエックス、戦略的パートナーシップ発表、SBペイメントサービスとモノバンドル、NFT決済インフラ「Hokusai Payment」提供開始

Sponsored

アバランチのDEX「Trader Joe」、イーサL2「Arbitrum」にマルチチェーン対応へ

アバランチ(Avalanche)ブロックチェーン上で稼働するDEX(分散型取引所)プロトコルのトレーダージョー(Trader Joe)が、初のマルチチェーン展開としてイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューションのアービトラム(Arbitrum)に対応することを12月1日発表した