【取材】メディアドゥ、NFT配布も可能なソーシャル映像視聴アプリ「GREET」提供へ

メディアドゥ、NFT配布も可能なソーシャル映像視聴アプリ「GREET」提供へ

電子書籍取次事業やNFTマーケットプレイス運営を手がけるメディアドゥが、ソーシャル映像視聴アプリ「GREET(グリート)」を12月13日より提供開始することを発表した。「GREET」は、ミュージックビデオ、ライブ映像、ショートフィルム、ライフスタイル番組などあらゆるジャンルの公式映像を、オンライン上映会で誰とでも一緒に鑑賞ができる映像視聴アプリだ。

また上映会などの記念品をNFTアイテムとして配布する「Memorable Fan Item」機能もこのアプリに実装されているとのこと。この機能で取り扱われるNFTは、同社のFlowブロックチェーンを活用したNFTマーケットプレイス「FanTop」と連携し提供されるようだ。

メディアドゥはサービス開始記念無料キャンペーンとして、ロックバンド「ミオヤマザキ」による「GREET」初の上映会となる『GREET × ミオヤマザキコラボ楽曲 ⼤解説スペシャル!上映会』を12月21日に予定しており、そこでNFTの配布が実施されるようだ。

また「GREET」はユーザー向けにマネタイズ機能も提供するとのこと。コンテンツ制作者はユーザーからコンテンツ利用料を得たり、上映会イベントを主催しチケットやグッズなどの販売収益を得たりすることができるようだ。メディアドゥは「権利者にとってGREETは、サブスクリプションモデルや広告収入モデルと競合することのない、さらなる収益源につながります」と説明している。

あたらしい経済編集部は株式会社メディアドゥのIPマーケティング企画室ファンマーケティングチームのGREETユニットプロダクトマネージャー佐々木章子氏へ取材を行った。

−なぜ記念品のNFTアイテムを配布しようと考えたのでしょうか?

リアルの場でコンサートに行った際のチケットの半券など、手元に残るリアルなアイテムは、それぞれの思い出に残る大切な「参加の証」です。昨今はオンライン配信のコンサートも増えてきましたが、ファンの方の思い出となる参加の証が残りにくい現状があります。そこでGREETでは、リアルとデジタルの融合で、オンラインの上映会でも、記憶だけでなく記録にも残るNFTのデジタルアイテムをお渡ししたいと考えました。

−アーティストなどのファンコミュニティにおいて、NFTはどのような役割をすると考えていますか?

従来は資産性が無かったデジタルデータに「誰が入手したか」、「誰から誰の手に渡ったか」などの保有者情報を紐づけることが可能となります。ファンコミュニティにおいては、ファン同士の自慢、思い出の共有、譲渡・売買などを最大限に楽しめる新しいファングッズになり得ます。アーティストらの観点でも、誰がどのNFTアイテムを持っているかなどが可視化されるため、マーケティングに大きな好影響をもたらすと考えます。

また編集部は、同社IPマーケティング企画室 ファンマーケティングチームのNFTユニット プロダクトマネージャーの德地佑悟氏に「GREET」と連携する「FanTop」のブロックチェーン技術に関して取材をした。

−ブロックチェーン「Flow」で流通するNFTの開発と配布は、どのような特徴がありますか?

まだ、国内で採用事例がなく、開発開始した今年の3月の時点では 海外の情報をキャッチアップしながら開発を進めていかなければならない点が大変でしたが、現在では採用例も増えてきました。

Flowを活用することで、パブリックチェーンでありながら 一回のNFT譲渡にかかるガス代は0.1円未満とかなり低く抑えることができます。 そのため、今回は書店で1万部を超えるような書籍につけるNFT特典も、 全てNFTをパブリックチェーン上に書き出すことが可能となりました。

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竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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