テザーが米CFTCと和解、USDTに関する虚偽説明が明らかに

テザーが米CFTCと和解

米商品先物取引委員会(CFTC)が、米ドル建てステーブルコイン「USDT」を発行するテザー・ホールディングス(Tether Holdings Limited)らに対して告発状を提出し、その後和解していたことが10月15日にわかった。

告発状の内容は「USDT」に関連する重要事項の虚偽表示および省略を行なったことに関するものだ。そしてテザー・ホールディングスは約47億円(4,100万ドル)の制裁金を支払い、和解したとのこと。

具体的にCFTCは「USDT」の重要事項の虚偽表示の内容として以下のように発表している。

「2014年のローンチ以来、テザー社は、テザー・トークンはその価値が不換通貨にペッグされ、米ドルやユーロを含む対応する不換資産に100%裏付けられたステールコインであると表明してきたが、少なくとも2016年6月1日から2019年2月25日まで、テザー社は流通するすべてのUSDTを、テザー社が保有しテザー社の銀行口座に安全に預けられており、対応する法定通貨の相当額で裏付けるための十分な米ドル準備金を維持していると顧客や市場に虚偽の説明をしていた」

そして「実際にはテザー社の準備金は大半の間完全には裏付けられておらず、2016年から2018年までの26カ月間の期間において、流通しているUSDTを裏付けるのに十分な法定通貨の準備金を口座に保有していたのはわずか27.6%だった」と発表文にて説明している。

またテザー社が関連期間中に、日常的な監査を完了させていなかったことも明らかにした。

ビットフィネックス運営のiFinexとも和解

さらにCFTCが、テザー・ホールディングスの親会社で暗号資産取引所ビットフィネックス(Bitfinex)運営のiFinexに対し、ビットフィネックスに関連する不正行為での告発状の提出し、そして和解していたことも明らかになった。

その告発状では、ビットフィネックスが取引所外の違法なリテール取引を行い、さらに規制当局に登録せずに先物取引業者として運営していたと説明されている。そしてCFTCは、Bitfinexへ約17億円(150万ドル)の罰金を支払いと違法なリテール取引を防ぐための追加システムの導入と運用を求めた。ビットフィネックスはすでに罰金を支払い和解しているとのこと。

CFTCの会長代理であるロスティン・ベヘナム(Rostin Behnam)氏は次のようにコメントしている。

「今回の事件は、急速に成長・発展しているデジタル資産市場において、誠実さと透明性が求められていることを浮き彫りにしています。CFTCは、CFTC管轄の市場に影響を与える虚偽または誤解を招く記述を明るみに出すために、確固たる行動を取り続けます」

CFTCの執行部長代理であるヴィンセント・マクゴナグル(Vincent McGonagle)氏は次のようにコメントしている。

「テザー社とビットフィネックス社に対する本日の措置で示されたように、CFTCは市場の健全性を促進し、米国の顧客を保護するという法定の責務を遂行するために尽力しています。CFTCは、必要に応じて、デジタル資産を含むコモディティに対する強力な不正防止の執行権限を行使します。

また米国のリテール顧客に提供される証拠金付やレバレッジのデジタル資産取引が、適切に登録・規制された取引所で行われなければならないことを保証するために行動します。 さらに今回のBitfinexの命令が示すように、CFTCはCFTCの命令に違反することを選択した者に対して断固とした措置を取ることになります」

そしてテザー・ホールディングスおよびビットフィネックスの法務顧問を務めるスチュアート・ホーグナー(Stuart Hoegner)氏は「CFTCの今回の調査結果はすべて、2016年から2019年2月までの期間に関するものであることを忘れないでください」とツイートしており、現在、監査契約締結に向けて進めていることを明らかにしている。

参考:米商品先物取引委員会(CFTC)
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Svetlana-Borovkova・YayaErnst・JHVEPhoto

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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