ドイツの主要金融機関らがDLT技術活用の店頭デリバティブ取引に成功

ドイツの主要金融機関らがDLT技術活用の店頭デリバティブ取引に成功

ドイツのDZ銀行、バイエルン州立銀行、ドイツ取引所が共同でDLT技術を利用した店頭デリバティブの取引に成功したことを6月29日に発表した。

店頭デリバティブとは、公開市場を介さず、当事者同士が相対で取引を行う金融派生商品のことを指す。

これらの三機関はDLT技術とクラウド技術を用いて店頭デリバティブのスマートコントラクト(スマートデリバティブコントラクト)を実装し、デジタル上で店頭デリバティブの一連の取引が実行可能であることを証明した。

プレスリリースによると、スマートデリバティブコントラクトの利点は「決済の自動化」と「デフォルトリスクの軽減」にあるとのこと。スマートデリバティブコントラクトを使用することにより、デリバティブの価値を事前に合意されたモデルに従って計算し、未払いの債務および債権を自動的に毎日決済できるとのことだ。また契約相手が合意した条件を満たせない場合、自動的に契約が破棄されるため、カウンターパーティーリスク(相手のデフォルトリスク)を低減できるとのことだ。

ドイツ取引所のデジタルマーケット担当のイェンス・ハッチマイスター(Jens Hachmeister)氏は「DLTベースのソリューションは、資本市場における商品やプロセスのセキュリティと効率を大幅に向上させるのに適しており、特に取引所外のエリアでの利用に適しています。スマートデリバティブコントラクトやDLTによる自動決済は、この分野の有望なユースケースです」と述べている。

参考:ドイツ取引所
デザイン:一本寿和
images:iStocks/champc

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
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