明治安田生命がアステリアのブロックチェーンを活用した株主総会ソリューションを採用

明治安田生命がアステリアのブロックチェーンを活用した株主総会ソリューションを採用

アステリア株式会社が、同社開発のブロックチェーン技術を活用した「出席型バーチャル株主総会ソリューション」を明治安田生命保険相互会社に採用されたことを11月26日発表した。

この「出席型バーチャル株主総会ソリューション」はブロックチェーン技術を用いた議決権行使(投票)と質問が可能な環境を整備しており、ブロックチェーンにはイーサリアム(Ethereum)を採用しスマートコントラクトによって投票と質問の受付を実現しているとのこと。また環境構築とシステム運用は、アステリアのパートナー企業である株式会社アイ・エス・アイソフトウェアーが担当したとのことだ。

明治安田生命は、2020年7月2日に開催した「総代会(株主総会にあたるもの)」にて新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、総代(保険契約者の代表として選出された社員)には委任状を事前に提出することで会場への来場を極力抑制する運営をし、一部の拠点において総代会の様子の動画配信を行った。しかし、この方法では議案に対する意思表示は事前の書面提出による方法のみとなり、リアルタイムでの議決権行使や質問方法に課題が残ったとのこと。

今回この課題に対し明治安田生命はアステリアが株主総会向けに開発した「出席型バーチャル株主総会ソリューション」を採用し、自宅等においても会場と同様にリアルタイムで議決権行使や質問ができる環境の実現に取り組むこととなったとのこと。

リリースによると明治安田生命はハイブリッド出席型バーチャル株主総会に関する議論の動向等をふまえ、まずは2020年12月に開催する「総代報告会(事業活動報告会)」においてアステリアの「出席型バーチャル株主総会ソリューション」の試験運用を開始する。この試験運用では同ソリューションの質問機能を運用し、リアルタイムで総代からの質問の受け付けを行うとのこと。

「出席型バーチャル株主総会ソリューション」の議決権行使機能の運用については試験運用後の法的論点などを検討のうえ、2021年7月以降の「総代会」において判断されるとのことだ。

アステリアはこのブロックチェーンを用いたハイブリッド出席型バーチャル株主総会を可能とするシステムが、上場企業を中心とした企業向けサービスとして展開していくとともに、行政さらにはエンターテイメント領域における投票の集計方法や結果に、公正性を担保できる仕組みとしての導入を見込んでいるとしている。

編集部のコメント

バーチャル株主総会のソリューションとして、株式会社bitFlyer Blockchainが、日本政府が普及を目指すマイナンバーカード認証を活用した「なりすまし防止機能付き」のブロックチェーン投票サービス「bVote(ビヴォウト)」を開発しています。

また現状ブロックチェーン技術を採用していませんが、暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するコインチェック株式会社もバーチャル株主総会の運営を支援するサービス「Sharely(シェアリー)」の本格提供を開始しています。

コメント:大津賀新也(あたらしい経済)

(images:iStock/antoniokhr・Nattapon-Kongbunmee)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

ブロックチェーン、仮想通貨(暗号通貨)、トークンエコノミー、評価経済、シェアリングエコノミーなどの「あたらしい経済」をテーマにしたWEBメディアです。「あたらしい経済」モデルやそこでの稼ぎ方、そこで未来を切り開く人々のエピソード、あたらしい時代における働き方や学ぶべきことなどを、紹介します。これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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