SBI、香港のステーブルコイン決済企業フォトンペイに出資へ

円建てステーブルコインと国際送金基盤の連携を検討

SBIホールディングスが、法定通貨とステーブルコインの双方に対応するクロスボーダー決済基盤を展開する香港のフォトンペイ(PhotonPay)への出資決定を10月30日に発表した。

この出資は、SBIグループが運営する「SBI・シグナム・アジムット・デジタルアセット・オポチュニティ・ファンド(SBI-Sygnum-Azimut Digital Asset Opportunity Fund)」を通じて行うという。なお、出資額や出資比率は公表されていない。

フォトンペイは2015年に香港で創業した、企業間(B2B)のクロスボーダー決済インフラ事業者だ。法人向けカード発行、集金・送金、ステーブルコイン決済の3事業を展開している。

同社の決済基盤では、銀行送金や現地の清算網、カードといった従来の決済経路と、ブロックチェーン上のステーブルコイン決済を、単一のプラットフォーム上で用途に応じて使い分けられるという。

同社のステーブルコイン決済事業では、ステーブルコインと法定通貨の残高を連携させ、両者の交換や為替、現地決済を一体的に利用できるマルチアセットウォレットを提供している。

SBIの発表によると、フォトンペイは60以上の通貨での受取と100以上の送金ルートに対応し、200以上の国・地域の企業にサービスを提供しているとのこと。2026年8月時点の年換算取扱高は650億ドル(約10兆2,600億円)に達したという。

・SBIはリリースにて、ステーブルコインで移転した資金を現地決済や日々の事業支出に結び付けるには、銀行との提携や現地の清算網、為替基盤、国際カードネットワークが必要になると説明。フォトンペイが各地の決済ライセンスやカードブランドの会員資格を積み重ねてきた点を評価し、同社の競争優位性には持続性があると判断したとしている。

SBIグループは「SBI APACデジタル経済圏構想」のもと、ステーブルコインを基盤とする国際送金・決済基盤の構築を中核的な取り組みに位置付けている。今年6月には、信託型の円建てステーブルコイン「JPYSC」の提供を開始した。

今回の出資により、日本を起点に構築する円建てステーブルコインや国際送金の基盤と、フォトンペイが展開する決済・清算網との接続の可能性が広がるという。SBIは今後、具体的な連携のあり方を検討するとしている。

なお、SBIグループは直近でも、ステーブルコインの利用拡大に向けた提携を進めている。10月21日には、SBI VCトレードとSBI XDC Network APACが、韓国大手カード会社シンハンカード(Shinhan Card)との基本合意書締結を発表。3社は、円建てステーブルコインと実店舗決済サービスとの連携や、ステーブルコインを活用したクロスボーダー決済などを検討するという。

10月27日には、SBIホールディングスとスターテイルグループ(Startale Group)が、ブラックロック(BlackRock)との基本合意書締結を発表した。トークン化マネー・マーケット・ファンド(MMF)とJPYSCの連携に向け、「技術・インフラ」「事業・販売」「規制・市場整備」の3領域で検討を進めるとしている。

さらに10月28日には、SBIホールディングスが、米クロスリバー・バンク(Cross River Bank)の親会社CRBグループ(CRB Group)と、戦略的業務提携および日本での合弁会社設立に向けた基本合意を発表。協業では、クロスリバー・バンクのプラットフォームへのJPYSC導入も検討し、機関投資家向け取引やクロスボーダー取引、トークン化資産取引の精算手段としての活用を想定している。

参考:SBI
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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