xストックスがハイパーリキッドで現物取引開始、HIP-3人気銘柄含む5銘柄をハイパーコアに展開

HyperCoreで5銘柄の現物市場を開始

株式トークン化フレームワーク「xストックス(xStocks)」が、分散型取引プラットフォーム「ハイパーリキッド(Hyperliquid)」で提供開始されたと、xストックスが公式Xで日本時間8月11日に発表した。これにより、xストックスが提供する5つのトークン化株式・ETFについて、ハイパーリキッド上で現物市場が開設された。

xストックスは、暗号資産取引所クラーケン(Kraken)の親会社ペイワード(Payward)が展開する株式トークン化フレームワークだ。各xストックは、バックド・アセッツ(JE)リミテッド(Backed Assets (JE) Limited)によって発行され、参照する原資産によって1対1で裏付けられている。なお、xストックスは参照資産への経済的なエクスポージャーを提供するもので、原株式そのものの所有権を付与するものではない。

ハイパーリキッドでは、これまで株式関連商品の取引は、個別株や株価指数などに連動するパーペチュアル市場が中心となってきた。今回xストックスの提供開始により、原資産に裏付けられたxストックスを現物として保有できる市場も利用可能になった。

初期銘柄は、エヌビディア(Nvidia)株に連動する「NVDAx」、S&P500連動ETFの「SPYx」、ナスダック100連動ETFの「QQQx」、SKハイニックス(SK Hynix)株の「SKHYx」、マイクロン(Micron)株の「MUx」の5銘柄だ。いずれもUSDC建てで取引され、今後数週間でさらに多くの銘柄を追加する予定とのこと。

今回採用された5銘柄には、ハイパーリキッド上で提供されている「HIP-3(Hyperliquid Improvement Proposal 3)」のパーペチュアル市場で、オープンインタレスト(建玉)が大きい銘柄が含まれている。HIP-3は、第三者が独自のパーペチュアル市場を構築できる仕組みだ。xストックスは、こうした需要が確認されている銘柄を含む5銘柄から現物市場を開始した。

なお、今回の現物市場は、ハイパーリキッドの中核取引基盤「ハイパーコア(HyperCore)」上で提供される。ハイパーコアは、ハイパーリキッドで現物やパーペチュアルの注文板取引を担う中核取引基盤だ。

パーペチュアルに加え、xストックスの現物保有やDeFi活用へ

利用者は、現物市場で取得したxストックスを、ハイパーリキッドのスマートコントラクト実行環境「ハイパーEVM(HyperEVM)」へ移動できる。ハイパーEVMは、ハイパーリキッド上でスマートコントラクトやDeFi(分散型金融)アプリケーションが稼働する実行環境だ。移動したラップ版xストックスは、レンディングや担保、ストラクチャード商品などで活用できる設計となっており、ハイパーEVM上の具体的な提携は今後発表される予定とのこと。

一方、パーペチュアル市場では参照資産の価格変動へのエクスポージャーを取得できるものの、取引対象となる資産そのものを保有したり、DeFiプロトコルで活用したりすることはできない。今回の現物市場では、利用者がxストックスを現物として保有し、他のプロトコルでも活用できるようになる。

ハイパーコア上のxストックは、ハイパーEVM上の対応するラップ版トークンと紐づけられている。例えば、ハイパーコア上の「NVDAx」には、ハイパーEVM上の「wNVDAx」が対応する。両環境間で資産を移動する際には、ラップまたはアンラップとブリッジが必要となる。なお、ラップ版トークンと元のxストックは数量ベースで必ずしも1対1ではなく、銘柄ごとに設定された倍率を確認する必要がある。

また、他ネットワークからハイパーEVMへのクロスチェーン移転には、チェーンリンク(Chainlink)の「CCIP(Cross-Chain Interoperability Protocol)」を採用する。まずはソラナ(Solana)からハイパーEVMへの直接ブリッジに対応し、今後さらに対応ネットワークを拡大する予定とのことだ。

ローンチ時点では、複数の主要マーケットメーカーがハイパーコア上のxストックス市場へ流動性を提供するとのこと。xストックスは、これにより24時間の大口取引にも対応できる取引環境を提供すると説明している。

さらにxストックスは、ハイパーEVM上でのDeFi活用に向け、ハイパーリキッドエコシステム内での提携についても今後発表する予定とのこと。

なお、xストックスは米国内および米国人には提供されず、英国も現在対象外となっている。その他の地域についても利用制限が設けられている。

参考:xストックス
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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