ケニア国家試験評議会、1500万件超の学歴データをアバランチで検証可能に

1989年以降の学歴記録をブロックチェーンで検証可能に

ケニア国家試験評議会(Kenya National Examinations Council:KNEC)が、全国規模の電子証明システムを導入したと、アバランチ(Avalanche)開発元のアバラボ(Ava Labs)が8月3日に発表した。同システムでは、アバランチのスマートコントラクト実行基盤「アバランチCチェーン(Avalanche C-Chain)」が活用されているとのことだ。

KNECは今回導入した電子証明システムで、学歴記録をアバランチCチェーンへ記録し、雇用主や教育機関などが証明書の真正性を確認できる仕組みを構築する。これにより、従来のような個別の申請や書類提出を行わず、専用ポータルを通じて証明書を迅速に確認できるようになるという。

KNECは、ケニアにおける国家試験や資格証明を管理する政府機関だ。同機関によると、従来は学歴証明の確認に専用ポータルへの申請やオフラインでの書類提出が必要だった。個別照会では約1カ月、大量採用を行う企業では6カ月以上かかる場合もあったという。また、QRコード付き証明書も従来型データベースに依存していたため、データ改ざんや偽の確認サイトによるなりすましといった課題があったとのこと。

同システムでは、1989年以降の1,500万件超の学歴記録をアバランチCチェーンへ記録する。また、約100万人分の2025年ケニア中等教育修了試験(Kenya Certificate of Secondary Education:KCSE)の証明書は、電子証明書プラットフォームのみで提供されるとのこと。

今後は約3,500万件の検証可能な記録を管理し、毎年数百万件の新たな証明書を処理する計画だ。対象には、初等・中等教育の修了証明に加え、高度ディプロマ課程や政府の教員資格認定プログラムも含まれるという。

KNECのデビッド・ニェンゲレ(David Njengere)CEOは、「受験者は紙の証明書だけに依存する必要がなくなる。KCSE証明書へ安全にオンラインでアクセスし、ダウンロードや検証が可能となり、デジタル時代において学歴情報をより速く、信頼性が高く、便利に管理できる」とコメントしている。

今回のシステムでは、電子証明書の発行・検証基盤「レジットドック(LegitDoc)」が利用されている。同基盤は、インド・チャッティースガル州ダンテワダ地区における70万件超の土地記録のデジタル化にも利用されている。またアバラボは、米カリフォルニア州車両管理局(DMV)の車両所有権記録や、米ニュージャージー州バーゲン郡の不動産登記プロジェクトなど、公的記録をブロックチェーンで管理する事例にもアバランチが活用されていると紹介している。

 

参考:アバランチ
画像:PIXTA

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渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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