リップルがBCペイメンツ買収でAFSL取得を計画
米リップル(Ripple)が、豪州での決済事業拡大に向けて「オーストラリア金融サービスライセンス(AFSL:Australian Financial Services License)」の取得を計画していると3月11日に発表した。リップルは、同ライセンスを取得するため、豪決済企業BCペイメンツ(BC Payments)の買収を通じて認可を確保する方針だとしている。
AFSLは、豪州で金融サービスを提供する企業に求められる認可だ。リップルはこのライセンスを取得することで、同社の国際決済サービス「リップル・ペイメンツ(Ripple Payments)」の提供範囲を豪州で拡大できるようになるとしている。
今回のライセンス取得は、BCペイメンツの買収を通じて実現する計画で、取引完了に向けた通常の手続きが進められているという。買収条件などの詳細な財務条件については公表されていない。
リップル・ペイメンツは、企業や金融機関向けに提供される国際決済プラットフォームだ。顧客のオンボーディングやコンプライアンス対応、資金供給、外国為替(FX)、流動性管理、最終支払いまでの取引プロセスを一体で提供するエンドツーエンド型の決済ソリューションとして設計されている。
リップルがAFSLを取得した場合、同社は豪州で決済の清算を直接管理できるようになるほか、地域の支払いパートナーとの接続や送金経路の最適化が可能になるとしている。これにより、決済完了までの時間短縮や透明性の向上、カウンターパーティーリスクの低減などが期待されると説明している。
リップルによると、同社は現在、世界で75以上の規制ライセンスを保有しているという。今回の豪州でのAFSL取得計画は、同社が近年進めている各地域での規制対応の流れの一環と位置付けられる。
中東地域でリップルは、2025年にドバイ金融サービス機構(DFSA)から暗号資産決済プロバイダーとしての認可を取得し、ドバイ国際金融センター(DIFC)内で規制準拠の暗号資産決済サービスを提供できる体制を整えている。
また今年1月には、英国の金融行為規制機構(FCA)からEMIライセンスの承認と暗号資産(仮想通貨)事業者としての登録を取得したことを公表した。2月には、ルクセンブルク金融監督委員会(CSSF)から電子マネー機関(EMI:Electronic Money Institution)ライセンスの正式承認を取得し、EU域内で電子マネーを取り扱う決済サービスを提供できるようになったと発表している。
こうしたリップルの積極的な事業拡大の動きと並行して、リップルの企業価値にも注目が集まっている。米メディア「ブルームバーグ(Bloomberg)」の3月12日の報道によると、リップルは最大7億5,000万ドル(約1,193億円)規模の自社株買いを開始したという。関係者の話として、同社は今回の株式買い戻しにより、企業評価額が約500億ドル(約7.9兆億円)に達する可能性があると報じられている。
報道によると、この株式公開買付け(テンダーオファー)は4月まで実施される予定で、投資家や従業員から株式を買い戻す計画だという。なおリップルはこの件についてコメントを出していない。
Exciting milestone for @Ripple in Australia! 🇦🇺
— Ripple (@Ripple) March 10, 2026
Ripple is obtaining an Australian Financial Services License (AFSL). As we continue to bridge TradFi with the next gen of digital infrastructure, regulatory compliance remains the foundation of everything we build:… pic.twitter.com/JNF1iQSyG7
Ripple has kicked off a share buyback that would value the company at $50 billion, cementing it as one of the most valuable digital-asset firms at a moment of uncertainty for the cryptocurrency sector. https://t.co/NvPkJZafkm
— Bloomberg (@business) March 11, 2026