スタークネット、ERC20向けプライバシー機能「STRK20」発表。匿名DeFiなど想定

ERC-20に秘匿残高とプライベート送金を提供へ

イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ネットワーク「スタークネット(Starknet)」によるERC-20トークン向けプライバシー機能の新フレームワーク「STRK20」が、スタークネットの公式Xアカウントより3月10日に発表された。

STRK20は、ERC-20トークンに秘匿残高やプライベート送金機能を付与することを目指すフレームワークだ。同フレームワークは現在開発中の機能であり、スタークネット上への実装は今後予定されているとしている。

スタークネット公式Xによると、現在のパブリックブロックチェーンでは多くの資産が完全な透明性のもとで取引されており、残高や取引相手、取引履歴などが誰からでも確認できる状態にあると指摘されている。そのため、BTCやETH、ステーブルコインなどの資産が分散型金融(DeFi)に参加する一方で、この透明性がブロックチェーン普及の障壁になっている可能性があると説明されている。

STRK20は、スタークネット上のERC-20トークンに対してトークンレベルで資産自体にプライバシー機能を組み込む仕組みとして設計されている。これにより、秘匿残高の保有やプライベート送金、公開状態とプライベート状態の切り替えなどが可能になるとのこと。また同機能は、同一の資産と流動性プールの中で動作する設計となっており、資産や流動性の分断を避けることを目指しているとのこと。

スタークネット公式Xは、STRK20の初期ユースケースとして、分散型取引所エクボ・プロトコル(Ekubo Protocol)での匿名スワップや、BTCおよびSTRKの匿名ステーキングなどを挙げている。

また同フレームワークでは、監査人や規制当局などの権限を持つ主体が、法的に必要な場合に限り取引情報へアクセスできる仕組みも想定されているという。スタークネットは、ユーザーや機関投資家がプライバシーを確保しつつ、コンプライアンス対応も可能にすることを目指しているとしている。

STRK20の詳細な設計や技術的な説明については、今後さらに公開される予定だ。

なお、トークン残高や取引情報の秘匿化を目指す取り組みは他のブロックチェーンでも進んでいる。ソラナ(Solana)では、トークン保有額などを暗号化する機能「コンフィデンシャル・バランス(Confidential Balances)」が導入されており、暗号資産(仮想通貨)分野でプライバシー機能の開発が進められている。

 

参考:スタークネット
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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