スマートコントラクト言語「Daml」開発のデジタルアセット 、シリーズDで約130億円調達

スマートコントラクト言語「Daml」開発のデジタルアセット 、シリーズDで約130億円調達

スマートコントラクト言語「Daml」を開発しているデジタルアセット (Digital Asset)が7RIDGEおよびEldridgeからシリーズDラウンドで約130億円(1億2,000万ドル)以上を調達したことを発表した。シリーズCラウンドには、サムスンやセールスフォースなどが参加していた。

デジタルアセットの顧客には大手金融企業が多数存在する。リリースではオーストラリア証券取引所、BNPパリバ、ブロードリッジ、チェンジ・ヘルスケア、香港取引所などが既存顧客として伝えられている。

デジタルアセットのCFO兼COOであるエムネット・リオス(Emnet Rios)は氏は「2020年、デジタルアセットは顧客数を3倍に増やしましたが、新規ビジネスの50%はブロックチェーン領域ではない技術の導入によるものでした。私たちは、組織内のデータサイロという内部的な課題を解決するために、DAMLに大きな需要があると考えました。その結果、製品ポートフォリオを拡大し、従来のデータベースを含む10種類の基礎となる元帳をサポートするようになりました」とコメントしている。

デジタルアセット の共同設立者兼CEOのユバル・ルーズ(Yuval Rooz)氏は「Damlがなければ、ワークフローを組織内および組織間で非公開かつ安全に共有することができず、データの一貫性がなく、アーキテクチャの適応にもコストがかかり、共通のインターフェイスがない状態に陥ってしまいます。今回の資金調達は、基盤となる技術に関係なく、相互運用可能な記録システムを実現するグローバルな経済ネットワークという当社のビジョンを証明するものです」と述べている。

7RIDGE社のカーステン・ケンゲーター(Carsten Kengeter)氏は「複雑で増え続けるデータには、透明性と信頼性のあるマルチパーティのデータアクセスと、1つの正規の情報源に基づく共有が必要です。Damlを使うことで、企業はデータ中心のビジネスモデルに移行することができます。『Write Once, Run Everywhere, Connect to Anything』。先見性のあるデジタルアセットチームと一緒に仕事ができることを楽しみにしています」とコメントしている。

Eldridgeのオペレーティング・パートナーであるミケーレ・トログニ(Michele Trogni)氏は「データはビジネス運営の中核をなす重要なものです。デジタルアセットは、データ管理の未来を築くための専門知識を有しており、社内外の組織をまたいだデータ共有と同期の信頼できるエコシステムを構築します。私たちはデジタルアセット と共にこの旅をすることを楽しみにしています」とコメントしている。

参考:Digital Asset

(images:iStock/Abscent84・Максим-Ивасюк・vchal)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

カルシ、米国向けにセイネイティブの「SEI」と「USDC」入出金に対応

米予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)で、レイヤー1ブロックチェーン「セイ(Sei)」のネイティブトークンSEIおよび同ネットワーク上の米ドル建てステーブルコインUSDCの入出金が可能になり、同資産を用いたイベント契約取引の資金移動ができるようになった。Xより12月3日に発表されている

シタデル・セキュリティーズ、トークン化証券とDeFiに取引所・証券会社規制の適用を提言。業界側から反発の声も

米大手マーケットメイカーのシタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)が、トークン化された米国株式を取り扱うDeFi(分散型金融)プロトコルに対しても、取引所およびブローカー・ディーラーとしての規制を適用すべきだとする意見書を米証券取引委員会(SEC)に12月2日に提出した