GENIUS法実施へ意見募集
米連邦準備制度理事会(FRB)が、決済用ステーブルコインを規制する「GENIUS法」に基づく2つの規則案を9月24日に公表した。FRBが監督するステーブルコイン発行体などを対象とした規制枠組みを整備する。
規則案についてFRBはパブリックコメントを募集している。意見募集期間は、米官報(Federal Register)への掲載から60日間となる。
1つ目の規則案では、発行体に対し、ステーブルコインの発行残高を1対1で裏付ける準備資産の保有を求める。
準備資産として認められるのは、現金や一定の預金、残存期間93日以内の米国債、一定のレポ取引など、GENIUS法で認められた適格資産となる。
また同案では、ステーブルコイン事業に伴う信用リスクやオペレーショナルリスクに対応する標準化された資本要件や、リスク管理基準についても定める。
さらに、FRB監督下でステーブルコインの準備資産などのカストディ(保管)を行う事業者に適用するルールも盛り込まれた。
FRBが監督する銀行について、ステーブルコインや関連業務を行うことが認められる範囲も明確化する。
2つ目の規則案では、FRB監督下の預金保険付き州加盟銀行が、子会社を通じて決済用ステーブルコインを発行する際の申請手続きを定める。
申請時には事業計画や財務情報などの提出を求めるほか、申請に関する不服申し立てや聴聞、最終決定までの手続きも整備する。
FRBのマイケル・バー(Michael Barr)理事は同日、規則案を支持する声明を発表した。
バー氏は、ステーブルコインが安定したものであるためには、市場が混乱した場合や、発行体またはその関連会社が経営難に陥った場合でも、額面で確実かつ迅速に償還できることが必要だと指摘した。
また、準備資産に関する制限や、透明性のある標準化された資本要件について評価した。
一方で、金利リスクや為替リスクへの対応が十分かについて、市場参加者から意見を募るべきだとした。
さらにバー氏は、最終規則において、すべてのステーブルコイン保有者の償還権を明確にすることが重要だと述べた。
マネーロンダリング対策(AML)についても懸念を示した。
規則案では、マネーロンダリング対策・テロ資金供与対策の体制を適切に構築した発行体について、その実施上の不備が「重大またはシステミック(significant or systemic)」でない限り、FRBによる関連する執行措置や重大な監督措置の対象としない方針が示されている。ただし、体制そのものの構築に不備がある場合の措置は制限しない。
バー氏はこの点について、FRBが7月に提案した銀行向けAML規則案と同様の問題があると指摘した。
そのうえで、ステーブルコインが信頼できる決済手段となるためには、今後も追加の取り組みが必要だとの見方を示した。
参考:発表・Michael Barr声明
画像:PIXTA
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