サークルがNYDFSから限定目的信託会社の認可取得
米ドル建てステーブルコイン「USDC」の発行元である米サークル・インターネット・グループ(Circle Internet Group)が、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から限定目的信託会社(Limited Purpose Trust Company)の認可を取得したと7月31日に発表した。
認可を取得したのは、サークル・インターネット・トラスト・カンパニー(Circle Internet Trust Company LLC)で、「サークル・ニューヨーク・トラスト(Circle New York Trust)」の名称で事業を行う。NYDFSの認可事業者一覧にも、同社が2026年7月に限定目的信託会社の認可を取得したことが掲載されている。
限定目的信託会社は、ニューヨーク州銀行法に基づき、受託者として他者のために資産を管理する権限を持つ。NYDFSによると同認可を持つ企業は、ニューヨーク州または同州居住者に関わる暗号資産の売買・交換・送金・保管などの事業を行うためのビットライセンス(BitLicense)の保有企業とは異なり、別途ニューヨーク州の送金業免許を取得せずに州内で送金業務を行える。一方、受託業務に付随する場合を除き、一般からの預金受け入れや融資はできない。
サークル共同創業者兼会長兼CEOのジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は、ニューヨーク州の信託会社認可は規制の明確性を得る観点から長年の目標だったと説明。今回の認可は10年以上にわたる規制対応を反映し、「USDC」を強固で信頼性の高い枠組みの下に位置付けるものだと述べた。
サークルは2015年9月、NYDFSからビットライセンスを取得した初の企業となった。現時点で「USDC」を発行するサークル・インターネット・フィナンシャル(Circle Internet Financial LLC)は、同ライセンスとニューヨーク州の送金業免許を保有している。
米通貨監督庁(OCC)が2025年12月に公表した条件付き認可文書によるとサークルは、サークル・ニューヨーク・トラストの設立後、「USDC」の発行主体をサークル・インターネット・フィナンシャルから同信託会社へ移管する計画を示している。
なお今回認可されたサークル・ニューヨーク・トラストは、サークルが7月10日にOCCから設立の最終承認を受けた国法信託銀行であるサークル・ナショナル・トラスト(Circle National Trust)とは別法人だ。
OCCの認可文書で示された計画では、ニューヨーク州認可のサークル・ニューヨーク・トラストがUSDCの発行主体となり、OCC監督下のサークル・ナショナル・トラストがUSDCの準備資産管理や、USDC保有者の利益のための担保受託業務などを担う。
なおUSDC発行主体の移管時期やサークル・ニューヨーク・トラストの具体的なサービス開始時期は、今回の発表では明らかにされていない。
Circle has received a limited purpose trust charter from the New York Department of Financial Services for Circle New York Trust.
— Circle (@circle) July 31, 2026
A meaningful step in strengthening the regulatory foundation behind Circle and USDC.https://t.co/RXX8Hkg1Yu
参考:サークル
画像:PIXTA