米下院、7月にFed公聴会とクラリティ法案関連ヒアリングを開催へ

ウォーシュFRB議長の初議会証言にも注目

米下院金融サービス委員会(HFSC)が、米連邦準備制度(Federal Reserve、Fed)の半期金融政策報告に関する公聴会と、暗号資産(仮想通貨)市場構造法案「クラリティ法案(CLARITY Act)」に関するヒアリングを7月に相次いで開催する予定だ。

HFSC公式ページによれば、委員会は7月14日10:00(米東部時間)に「The Federal Reserve’s Semi-Annual Monetary Policy Report」と題した公聴会を開催する予定。ロイターによれば、ケビン・ウォーシュ(Kevin Warsh)連邦準備制度理事会(FRB)議長は同公聴会で、就任後初めて金融政策に関する議会証言を行う見通しだ。

また7月17日10:00(米東部時間)にはニューヨークで、HFSCのデジタル資産・金融技術・AI小委員会によるフィールドヒアリング「Building the Future of Finance: How the CLARITY Act Unlocks Innovation(金融の未来を築く:CLARITY Actはいかにイノベーションを解放するか)」開催される予定で、クラリティ法案やデジタル資産分野のイノベーション促進が議題となる。

また、クリプトメディア「ホウィール・ファクター(Whale Factor)」は、「ウォーシュFRB議長が7月14日に初の議会証言を行う予定であり、最新の金融政策見通しを示す可能性がある」と報じており、市場関係者の間でも注目が集まっている。

一方、上院ではクラリティ法案を推進するシンシア・ルミス(Cynthia Lummis)上院議員が、8月の議会休会前の採決実現に意欲を示している。ルミス議員はデジタル資産分野における米国の競争力維持の重要性を訴えており、法整備を急ぐ必要があるとの考えを示している。

クラリティ法案は、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)のデジタル資産に対する管轄権を明確化し、暗号資産市場における連邦レベルの規制枠組みを整備することを目的とした法案だ。

この法案は2025年5月29日、下院金融サービス委員会のフレンチ・ヒル(French Hill)委員長と下院農業委員会のグレン・トンプソン(Glenn GT Thompson)委員長らによって提出された。

その後、同年6月に両委員会を通過し、7月17日に下院本会議で採決が行われ、賛成294票、反対134票の超党派支持で可決された。

上院では2026年5月12日、上院銀行委員会のティム・スコット(Tim Scott)委員長、ルミス議員、トム・ティリス(Thom Tillis)議員が市場構造法案の修正版テキストを公表。その後、5月14日に上院銀行委員会で賛成15票、反対9票で可決された。

賛成票には共和党議員13人に加え、民主党のルーベン・ガレゴ(Ruben Gallego)議員とアンジェラ・アルソブルックス(Angela Alsobrooks)議員などが名を連ねている。

法案はその後、上院本会議での審議に向けて手続きが進められている。

クラリティ法案の上院本会議通過には、通常60票の支持が必要になる可能性が高い。共和党単独では票数が不足しているため、民主党から一定数の賛同を得られるかが焦点となる。

議論の中心となっているのは利益相反や倫理規定に関する条項だ。民主党議員の一部は、政府高官による暗号資産関連の利益取得を制限する規定の強化を求めている一方、共和党側との隔たりも残っている。

こうした政治的な論点を背景に、ワシントンの政策関係者の間では、法案成立時期について慎重な見方も出ている。

なお、ステーブルコイン規制法「ジーニアス法(GENIUS Act)」は2025年7月に成立しており、クラリティ法案はそれに続く包括的な市場構造法案として位置付けられている。

参考:HFSC公式ページ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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