JPX、暗号資産ETFを来年にも上場か。法整備次第で=CEO発言

法改正と税制整理が前提、山道CEOが言及

暗号資産(仮想通貨)関連の上場投資信託(ETF)が、早ければ来年2027年にもJPX傘下の東京証券取引所に上場する可能性がある。同グループの最高経営責任者(CEO)山道裕己氏が4月30日にブルームバーグ(Bloomberg)のインタビューで、その可能性について述べた。

山道氏は、暗号資産ETFの組成に関心を示す運用会社は多いとしたうえで、法制度と税制上の取り扱いが明確になれば、取り組む準備があるとの考えを示した。一方で、関連する法改正の進捗によっては上場時期が2028年となる可能性もあると説明している。

同氏は、JPXは中期経営計画において「新たなアセットクラスへの進出」を掲げており、ETF市場の商品ラインアップと投資家層の拡大にも取り組む方針を示している。暗号資産関連商品についても、制度整備を前提に検討対象となっている。

一方で、同氏は暗号資産ETFの実現には、暗号資産の法的位置付けや課税方法の整理が前提となるとの認識を示した。

日本では現在、暗号資産取引から生じる所得に対して総合課税(最大55%)が適用されているが、2026年度の税制改正大綱では、一定の暗号資産取引等について申告分離課税(一律20%)への移行が盛り込まれている。また政府は、暗号資産を有価証券とは別の金融商品として金商法に位置付けるための法改正も進めており、制度面の整備が進めばETF組成に向けた環境が整う可能性がある。

こうした同氏の発言からは、暗号資産ETFの実現に向けて運用会社側の関心が高まっている一方で、制度面がボトルネックとなっている状況もうかがえる。

なお、日本での暗号資産ETFを巡っては、日本経済新聞は今年1月、暗号資産で運用するETFが2028年にも解禁される可能性があると報じた。

同報道では、野村ホールディングスやSBIホールディングス傘下の運用会社などが商品開発を進めているとされている。また、2026年度の税制改正大綱では、一定の暗号資産について分離課税の適用が盛り込まれており、法改正を前提にETFを含む金融商品としての取り扱いが整理される見通しが示されている。

参考:ブルームバーグ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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