ビットファームズ、パラグアイ拠点売却でラテンアメリカから完全撤退へ

ビットファームズがパラグアイ拠点を売却

北米のエネルギーおよびデジタルインフラ企業であるビットファームズ(Bitfarms)が、パラグアイのパソ・ペにある同社拠点を売却すると1月2日に発表した。この売却により、同社はラテンアメリカ市場から完全に撤退するという。

ビットファームズは、北米を中心にビットコインマイニングおよび関連するデジタルインフラ事業を展開する上場企業だ。エネルギー調達からデータセンター運営までを自社で手がける垂直統合型の事業モデルを採用しており、ナスダックおよびトロント証券取引所に上場している。

今回、売却対象となるのは最大70メガワットの電力を利用できる大規模拠点だ。同拠点は、シンガポール拠点のホークスバーン・キャピタル(Hawksburn Capital)が運用する暗号資産(仮想通貨)インフラファンドであるシンパシイア・パワー・ファンド(Sympatheia Power Fund)に売却されるとのこと。

発表によると、買い手はパソ・ペにおけるビットコインマイニング事業に関連する運営資産を保有する単一目的子会社の株式を取得する。取引価値は最大3,000万ドル(約47億1,450万円)とされている。

ビットファームズは、クロージング時に900万ドル(約14億1,400万円)を現金で受領する見込みだ。これには、すでに支払われた返金不可のデポジット100万ドル(約1億5,700万円)が含まれるという。また、クロージング後10か月間に一定の条件達成に基づき、最大2,100万ドル(約33億円)を追加で受領する可能性があるとのことだ。

同社は今回の取引について、エネルギー資産ポートフォリオを北米100%に再配分すると説明している。売却によって確保される資金は、人工知能(AI)など大量の計算処理を必要とする用途向けのエネルギーおよびデータセンター関連インフラに再投資する方針が示された。この点について、ビットファームズの最高経営責任者であるベン・ガニョン(Ben Gagnon)氏は、1月2日に自身のXアカウントでも、パソ・ペ拠点の売却と北米への事業集中について言及している。

一方で、今回の買収を行ったシンパシイア・パワー・ファンドは、本取引が同ファンドの地域拡大計画を加速させるとした上で、円滑な移行を進める方針を示している。

なおビットファームズは昨年、パラグアイの別拠点であるユグアス(Yguazú)を、ビットコインマイニング企業のハイブ・デジタル・テクノロジーズ(Hive Digital Technologies)に売却している。今回のパソ・ペ拠点の売却は、同国における事業整理の最終段階にあたるとみられる。

ちなみに、米ドル建てステーブルコイン「USDT」を発行する テザー(Tether) 社についても、ウルグアイのビットコイン(BTC)マイニング事業から撤退する可能性があると同国地元メディアが昨年11月に報じた。報道によると、テザー社はウルグアイにおけるエネルギーコストの高騰などを理由に、同国で展開してきたビットコインマイニング事業から撤退する方針とのことだった。

参考:ビットファームズ
画像:PIXTA

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