ハイパーリキッドが「HIP-3」実装、無期限先物市場の無許可デプロイを可能に

ハイパーリキッドが「HIP-3」を実装

DEX(分散型取引所)の「ハイパーリキッド(Hyperliquid)」が、サードパーティが独自にパーペチュアル(無期限先物)スワップコントラクトをデプロイ可能にするアップグレード「HIP-3(Hyperliquid Improvement Proposal 3)」を10月13日に実装した。

このアップグレードは、パーペチュアル先物のリスティングプロセスの完全な分散化に向けた重要なマイルストーンとなる。

HIP-3の実装により、50万HYPE(執筆時点で約1,900万ドル、約29億円相当)をステーキングしたユーザーであれば誰でも、独立したマージン設定、オーダーブック、およびパラメータを持つ独自のパーペチュアルスワップコントラクトをデプロイできるようになった。

デプロイヤーはベース手数料レートに加えて最大50%の手数料シェアを設定でき、オラクルやコントラクト仕様を含む市場の定義、およびオラクル価格の設定やレバレッジ制限、必要に応じた決済などの市場運営に責任を持つという。

デプロイヤーは、市場の品質を確保しユーザーを保護するため実質的な担保として50万HYPEのステーキングを維持する必要がある。悪意のある市場運営が行われた場合、バリデーターはステーク加重投票を実施することでデプロイヤーのステークをスラッシング(没収)する権限を持つという。

なおデプロイヤーがアンステーキングを開始し、ステーキング引き出しを開始した場合でも、7日間のアンステーキングキュー期間中はスラッシング可能であるという。

「HIP-3」の最小限実行可能プロダクト実装は9月下旬からテストネットで稼働しており、10月13日のネットワークアップグレードによりメインネットで有効化されている。

参考:ハイパーリキッドドキュメント
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
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