分散型プロトコル「スカイ」運用のグローブファイナンス、アバランチ上で最大2.5億ドルのRWA投資へ

Grove FinanceがAvalanche上のRWA投資へ

機関向けオンチェーンクレジットプロトコルのグローブファイナンス(Grove Finance:以下グローブ)が、レイヤー1ブロックチェーン「アバランチ(Avalanche)」上で発行されるRWA(現実資産)に、最大約2億5,000万ドル(約371億円)を投資する計画であると7月28日に発表した。

グローブのほかに、RWAトークン化プロバイダーであるセントリフュージ(Centrifuge)、大手資産運用会社ジャナス・ヘンダーソン(Janus Henderson)といったエコシステムパートナーがアバランチのネットワークに加わるとのこと。

今回グローブはセントリフュージを通じて、ジャナス・ヘンダーソンが運用するファンド「ジャナス・ヘンダーソン・アネモイ・AAA・CLO・ファンド(Janus Henderson Anemoy AAA CLO Fund:JAAA)」および、「ジャナス・ヘンダーソン・アネモイ・トレジャリー・ファンド(Janus Henderson Anemoy Treasury Fund:JTRSY)」に投資する予定だという。

JAAAは、セントリフュージを通じてオンチェーンでネイティブに発行されるオンチェーン型ファンド。同ファンドには、分散型プロトコルのスカイ(Sky)エコシステムから割り当てられた約10億ドル(約1,487億円)の資本が、グローブによって配分されている。

一方でJTRSYは、満期3カ月以内の米国財務省短期証券(T-bill)を主に保有する、オンチェーン型のトレジャリー(財務資産)ファンド。このファンドの投資と償還はUSDCで行われ、資産状況はオンチェーンで透明に管理される。

なおグローブは、DeFiアドバイザリー企業ステーキハウスファイナンシャル(Steakhouse Financial)の子会社グローブラボ(Grove Labs)によって開発され、スカイ(Sky)のもとで運用されている。

スカイは、大手DeFiプロトコルのメイカー(Maker)のリブランディングによって2024年8月27日にローンチされたプロジェクトだ。

スカイのローンチに伴い、メイカーのガバナンストークンMKRは、スカイの新トークンSKYへとアップグレード可能となった。また、メイカーが発行していた米ドル建てステーブルコインDAIも、USDSへとアップグレードできるとのこと。

なお現在アバランチ上では、アポロ(Apollo)やウィズダムツリー(WisdomTree)、ケーケーアール(KKR)、ブラックロック(BlackRock)、フランクリンテンプルトン(Franklin Templeton)、ヴァンエック(VanEck)といった主要機関投資家による、トークン化資産やオンチェーンファンドの展開がすでに進行しているとのことだ。

参考:アバランチ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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