インド、AIとデータ分析活用で暗号資産課税申告の監視強化

TDS・ITR照合をAIで自動化

インドは、AIおよびデータ分析を活用し、暗号資産(仮想通貨)の課税申告に関する監視を行なっているようだ。

財務省国務大臣のパンカジ・チャウダリ(Pankaj Chaudhary)氏は下院(Lok Sabha)への書面回答の中で、財務省がデータ分析を活用して暗号資産の源泉徴収税(TDS)申告と所得税申告書(ITR)を照合し、通知を発行していることを認めた。

また、インドの中央直接税委員会(CBDT)議長ラヴィ・アグラワル氏は、7月24日に公開された「エコノミック・タイムズ(Economic Times)」のインタビューにて、AIと国際的なデータ共有を活用して暗号資産税の脱税者特定を強化していると述べた。

アグラワル氏によるとCBDTは現在、国内のデジタル取引データ約65億件へのアクセス権限を有し、経済協力開発機構(OECD)が策定した「暗号資産報告枠組み(CARF)」にも積極的に参加している。これにより、各国間で暗号資産に関する税務情報を自動共有できる体制を整備している。

インドの所得税局は、暗号資産取引所が提出するTDSデータと個人による所得税申告書(ITR)をAI(人工知能)で照合。相違額が1,200ドル(10万ルピー)を超える場合に通知を発出しているという。

インドでは、2022年から暗号資産税制の抜本的改革を実施しており、今回の取り締まりはそれに続く動きとなる。

この改革では、暗号資産から得た収益に一律30%の税率が課せられ、指定された閾値を超える取引に1%のTDSが課せられる。

インド政府は、2022〜23年度に税率を導入して以来、暗号資産税として8億1,800万ドル(700クローレ:約1,209億円)を徴収しており、そのうち3億2,300万ドル(269.09クローレ:約477億円)が初年度に、5億2,500万ドル(437.43億クローレ:約776億円)が2023〜24年度に徴収されている。

参考:報道
画像:iStock/Alex-Sholom

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

合わせて読みたい記事

ブラジル銀行、デジタル・ネイティブ仕組債に投資。同種取引でラテンアメリカ初

ブラジルの政府系銀行ブラジル銀行(Banco do Brasil:BB)は、自己勘定運用部門を通じ、シティグループ・グローバル・マーケッツ・ファンディング・ルクセンブルク(Citigroup Global Markets Funding Luxembourg S.C.A.)が発行した「デジタル・ネイティブ構造化債券(Digitally Native Structured Note)」に投資家として参加したと9月1日に発表した

ヴィタリック、SNARK・FHE・iOの計算コスト「将来10倍未満になる可能性60%」

イーサリアム(Ethereum)共同創業者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が、SNARK、完全準同型暗号(Fully Homomorphic Encryption:FHE)、識別不能難読化(Indistinguishability Obfuscation:iO)の3技術について、将来的に通常計算の10倍未満のコストで実装できる可能性を60%と見積もった

ソラナ共同創業者、ロビンフッドチェーンの手数料モデルを批判。オフチェーンラボ共同創業者が反論

米金融サービス企業ロビンフッド(Robinhood)が展開するイーサリアムL2「ロビンフッド・チェーン(Robinhood Chain)」の手数料モデルを巡り、ソラナ(Solana)共同創業者のアナトリー・ヤコベンコ(Anatoly Yakovenko)氏と、アービトラム(Arbitrum)開発元オフチェーンラボ(Offchain Labs)共同創業者のスティーブン・ゴールドフェダー(Steven Goldfeder)氏がX上で議論を交わした