米コインベース、リフトアウト買収でOpynのリーダーシップを獲得=報道

コインベースがOpynをリフトアウト買収

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、暗号資産デリバティブプラットフォーム「オープンマーケッツ(Opyn Markets)」をリフトアウト買収したようだ。メディア「ブロックワークス(Blockworks)」が関係者からの情報として7月11日に報じた。

リフトアウト買収とは、企業買収の手法の一つであるレバレッジド・バイアウト(LBO)の一種で、買収対象企業の資産を担保に資金を調達し、買収後にその企業を解体・売却することで利益を得る手法である。

報道によると、今回の買収は「アクハイヤー」と呼ばれる形で、具体的には「オープンマーケッツ」のCEOであるアンドリュー・レオーネ(Andrew Leone )氏とリサーチ責任者のジョー・クラーク(Joe Clark)氏の獲得を目的としたものであるという。

「アクハイヤー」とは、企業が優秀な人材を獲得するために、その人材が所属する企業を丸ごと買収するM&Aの手法のひとつである。

レオーネ氏とクラーク氏の所属する「オープンマーケッツ」チームは、DeFi(分散型金融)初期から活動しており、最初のDeFiオプションプロトコルの開発者であり、パワーパーぺチュアル(Power Perpetuals)やスクイース(Squeeth)の開発者でもある。また、オンチェーン技術に関する深い専門知識、従来型市場構造への理解、ゼロから分散型プロダクトを構築してきた実践的な経験を有している。

コインベースは今回、彼らのそのような経験に魅力を感じ、買収に至ったという。

なお、コインベースが2025年に入り買収した企業として、1月にはブロックチェーンを活用したオンチェーン広告とアトリビューションのプラットフォーム「スピンドル(Spindl)」やブロックチェーンブラウザと検索エンジンを開発していた「ローム(Roam)」を買収している。3月にはプライバシー重視のブロックチェーンプロジェクト「アイアンフィッシュ(Iron Fish)」のチームを買収しており、5月には暗号資産デリバティブ取引所「デリビット(Deribit)」の買収契約を締結している(契約段階)。

そして7月2日にはトークン管理プラットフォームの「リクイファイ(Liquifi)」を買収していた。

参考: Blockworks
画像:iStocks/Aleksei_Derin

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