コインベースがSpindl買収
米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、ブロックチェーンを活用したオンチェーン広告とアトリビューションのプラットフォーム「スピンドル(Spindl)」を買収したと1月31日発表した。なお買収額は非公開。またアトリビューションとは、メディアごとのコンバージョンへの貢献度を測ることを指す。
「スピンドル」はオンチェーン広告技術を開発する企業であり、Facebook広告の初期メンバーであるアントニオ・ガルシア・マルティネス(Antonio Garcia-Martinez)氏によって設立された。「スピンドル」は完全にオンチェーンで構築されたスマートコントラクトを通じて、開発者がバイラル(情報が口コミで徐々に拡散していく)成長を達成できるよう設計されたプラットフォームだ。
同プラットフォームにより、オンチェーン開発者がより簡単にユーザーを獲得し、広告を通じてサービスを広められる環境の提供を目指すとのこと。
コインベースはこれまで、開発者が分散型アプリ(DApp)を構築しやすい環境を整え、オンチェーン経済の拡大を支援してきたという。しかし、その一方で「質の高いユーザーにリーチし、効果的に拡散することが難しい」という課題が浮き彫りになっていたとのこと。
分散型アプリが成功するためには「サービスの拡散」が不可欠であり、そのためには広告とマーケティングの仕組みが求められるという。今回の「スピンドル」買収は、その解決策の一環になるとのことだ。
なお買収後に「スピンドル」は、コインベース提供のイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ブロックチェーン「ベース(Base)」へ統合されるが、サービスは継続されると同取引所は伝えている。
参考:コインベース
画像:istock/solarseven・Pict-Rider