アーサー・ヘイズの最新予想
海外暗号資産(仮想通貨)取引所ビットメックス(BitMEX)の共同創業者アーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏は、米国財務省が主導する流動性供給と地政学的要因により、ビットコイン価格が2028年までに100万ドル(約1.4億円)に達すると予測した。米コインデスク(CoinDesk)のインタビューにて5月7日に答えている。
ヘイズ氏は、連邦準備制度理事会(FRB)よりも米財務省が世界的な流動性に影響を与えているとし、FRBの政策よりも財務省の動向に注目すべきと主張している。
また、米国の財政赤字が拡大し続ける中で政府は支出を削減できず、財務省は膨張する米国債務の管理のためにさらなる通貨供給を行うとヘイズ氏は予測している。
こうした流動性増加により、ビットコインの価格は2028年までに100万ドルに達するとヘイズ氏は予測している。
さらにヘイズ氏は、金融政策だけでなく地政学も価格形成に影響しているとし、特に米中間のパフォーマンス重視の貿易外交を例に挙げた。
ヘイズ氏は、米中間の貿易協定は実質的な経済変化をもたらさない形式的な合意に過ぎず、真の変化は資本規制や外国投資への課税を通じて起こると予測している。
また、ヘイズ氏はFRBの金融緩和政策が続く中、2025年末までにビットコイン価格が15万ドル(約2,000万円)に達すると予測。その後、イーサリアムやソラナなどのアルトコインが急騰するとも述べている。これは、ビットコイン価格の上昇によって市場全体の流動性が高まり、アルトコインにも資金が流入するという構図を示している。
この発言は、YouTubeチャンネル「Crypto Banter」で5月5日に公開されたインタビューにおいてなされたもので、ヘイズ氏は「2022年第3四半期から2025年初頭にかけて見られたように、リスク資産の急騰に最適な環境が整っている」と述べた。特に、FRBが金利を据え置き、マネーサプライを増加させることで、ビットコインなどの暗号資産が恩恵を受けると強調した。
加えて、現物ビットコインETFの承認により新たな資本が市場に流入し、価格上昇を後押ししていると指摘している。
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