米リップルとSEC、NY地裁に共同で和解案を提出、判事の承認で完全終結へ

リップルとSECが地裁に和解案提出

米証券取引委員会(SEC)原告による米リップル(Ripple Labs)社と同社CEOブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏および同社共同創設者で会長のクリス・ラーセン(Chris Larsen)氏を被告とした訴訟について、和解合意された。5月8日、原告と被告はニューヨーク南部地区連邦地裁に対し、和解案の承認を求める申立書を提出した。

この和解案は現在承認待ちの状況。アナリサ・トーレス(Analisa Torres)連邦地裁判事の署名をもって効力は発生し、長きにわたった裁判は完全終結を迎えることになる。

提出された和解案によると、SECとリップル社は双方とも今後の控訴は全面放棄する。またリップル社への制裁金は5,000万ドルとなったようだ。当初20億ドルだった制裁金は1億2,500万ドル支払われているが、今回の和解により7,500万ドルがリップル社へ返還される。追加納付は不要となる。

そして機関投資家向けのXRP販売については、米国内で登録なしに販売する行為を恒久的に禁止する差止命令がリップル社へ下される。同社は今後、登録済み証券形態やReg S(海外販売)を含む新モデルに移行する必要がある。

SECは2020年12月、リップル社が2013年からの7年間で未登録証券として暗号資産(仮想通貨)エックスアールピー(XRP)を販売し、約13億ドル(※当時のレートで1,300億円超)の資金を得たとして提訴。リップル社はXRPはクロスボーダー決済を促進させるために開発された通貨であると主張し、暗号資産業界と規制当局の間で大きな争点になっていた。

その後2023年7月13日には、機関投資家向けのXRP直接販売は証券取引に該当すると判断されたが、取引所を通じて個人投資家に販売されたXRPは証券の販売ではないとの判決が下った。

裁判所はこの件に関して、リップル社に対して約1億2,500万ドルの罰金支払いを命じた。ただしこの額は、SECが要求していた約20億ドルを大幅に下回っており、リップル社側にとって実質的な勝利と受け止められていた。

この裁判所の決定に対し、SECは昨年10月に控訴通知を提出。同月にリップル社は控訴審において、控訴対象ではなかった争点を巡り逆に控訴していた(反対控訴:Cross-appeal)。

今年3月にはリップル社がSECに対して行っていた反対控訴の取り下げに同意。4月には両者が和解案を探る目的で提出した「訴訟手続きの一時中断を求めた共同申請」が裁判所により承認されていた。

参考:裁判所資料
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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