コインベース、認証済みユーザー向け流動性プール「Verified Pools」提供開始

Coinbaseが認証済みユーザー向け流動性プール提供開始

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、同社の認証を受けた個人投資家および機関投資家が利用できる検証済みの流動性プール「ベリファイドプールズ(Verified Pools)」を立ち上げたと3月18日に発表した。

現在「ベリファイドプールズ」は、EURC/USDC、ETH/USDC、ETH/cbETH、ETH/cbBTC、cbBTC/USDCの流動性ペアをサポートしており、今後数カ月以内に提供範囲を拡大する予定とのこと。

個人投資家および機関投資家ユーザーは、これら流動性ペアを利用して仲介業者を介さずに、オンチェーンでトークンの取引やスワップを行えるという。なお「ベリファイドプールズ」は、コインベース開発のイーサリアム(Ethereum)レイヤー2ブロックチェーン「ベース(Base)」上に構築されている。

現在、「ベリファイドプールズ」は米国、シンガポール、オランダ、英領バージン諸島、ケイマン諸島、ジャージー島(チャンネル諸島)の対象ユーザーに提供されている。

なお「ベリファイドプールズ」へアクセスするには、本人確認(KYC)統合型認証システム「コインベースベリフィケーションズ(Coinbase Verifications)」の認証資格が紐付けられたウォレットを接続する必要があるとのこと。これにより、認証済みのユーザーのみが「ベリファイドプールズ」の流動性を提供し、取引を行えるという。

対象となるウォレットには、プライムオンチェーンウォレット(Prime Onchain Wallet)、コインベースウォレット(Coinbase Wallet)、および「コインベースベリフィケーションズ」の認証資格が紐付けられた他のサードパーティウォレットとのこと。

さらに、「ベリファイドプールズ」はノンカストディアル(自己保管)型であり、ユーザーは第三者の管理を介さずに、資産の管理および所有権を維持できるという。

なお「ベリファイドプールズ」は、分散型取引所(DEX)「ユニスワップ(Uniswap)」の最新プロトコル「ユニスワップ v4(Uniswap v4)」に基づいて構築され、流動性プールをカスタマイズ可能にする「フックス(hooks)」を活用したスマートコントラクト機能を備えている。

また「ベリファイドプールズ」は、流動性の確保とプールの健全性を向上させるため、リスクモデリングサービスを提供するガントレット(Gauntlet)と提携している。さらに、これらは全て「ベース(Base)」上に構築されており、高速かつ低コストの取引を実現しているとのことだ。

コインベースは今月3月14日に、「コインベースデリバティブズ(Coinbase Derivatives)」が、暗号資産カルダノ(ADA)および天然ガス(NGS)の先物取引提供に向けた自己証明書(Self-Certification)を米商品先物取引委員会(CFTC)に申請したことを発表している。

「コインベースデリバティブズ」はCFTCに登録されたコインベース傘下のデリバティブ部門。同取引所では、米国初となる24時間365日取引可能な先物取引および、長期満期型パーペチュアル取引(永久先物)が近日中に提供される予定となっている。

なお自己証明書とは、取引所が新たな先物商品を上場する際、CFTCの事前承認を必要とせずに商品が適法であることを自主的に確認し、同委員会へ申請する手続きのことだ。

参考:コインベース
画像:iStock/pgraphis

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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