イーサリアムが「ガスリミット」引き上げ、PoS移行後に初

イーサリアムが「ガスリミット」引き上げ

イーサリアム(Ethereum)の「ガスリミット」が、バリデーターの半数以上の承認により、2月4日に引き上げられた。この調整は、ハードフォークを必要とせずに自動的に実行された。

今回の「ガスリミット」引き上げは、2022年に実行されたメインネットの大型アップデート「マージ(The Merge)」によるPoWからPoSへのコンセンサスアルゴリズム移行後、初になる。PoS移行時に「ガスリミット」は、1500万から3000万に調整されていた。

「ガスリミット」は、単一のトランザクションの実行に費やすことが可能なガスの上限値のこと。最大値を引き上げることでより大きな計算を必要とするトランザクションの実行や、より複雑なスマートコントラクトの処理が可能になる。

ただし「ガスリミット」は大きすぎると、ブロック毎のデータ量が大きくなりすぎるためハードウェアへの負荷が増加し、ネットワークのパフォーマンスや同期に悪影響を与える可能性があるという。そのため適切な値に設定する必要がある。

「GasLimit.Pics」のデータによると 、過去24時間の平均「ガスリミット」は、35,461,886となっている。

なおイーサリアムでのガス代は、ガス価格(Gas Price)に使用したガス量を乗じて算出される。「ガスリミット」はこの時に使用するガス量の上限を表すもので、トランザクションではこの「ガスリミット」として設定した値までのガス代を使用する。

またガス代は、トランザクションの処理時の計算量などに応じて、「ガスリミット」を上限に、使用するガス量が増加する仕組みとなっている。

参考:GasLimit.Pics
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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