a16z支援のForta、悪意あるトランザクションをブロックするファイアウォール提供開始

Fortaが悪意ある取引をブロックするFirewall稼働

分散型セキュリティプラットフォームを提供するフォルタ(Forta)が、悪意のあるトランザクションを実行前に検出・ブロックする新ツール「フォルタ・ファイアウォール(Forta Firewall)」の提供開始を11月19日発表した。

「フォルタ・ファイアウォール」は、Web2で標準的に使用されているアプリケーションファイアウォールの仕組みをWeb3に応用した技術とのこと。これにより、リアルタイムでトランザクションをスクリーニングし、セキュリティやコンプライアンスリスクを未然に防ぐことが可能だという。

具体的には、同ツールがトランザクションフローに直接組み込まれ、悪意のあるトランザクションがブロックチェーンに記録される前に遮断する仕組みとなっているという。これにより、従来のフロントランニングを利用してコントラクトを一時停止する方法よりも効果的に脅威を防ぐことが可能とのこと。

また、「フォルタ・ファイアウォール」には同ツールの中核を担うAIモデル「フォートレス(FORTRESS)」が搭載されているという。このAIモデルにより、50ミリ秒未満でトランザクションをシミュレーションし、リスクスコアを算出できるとのこと。スコアが1に近いほど悪意の可能性が高く、設定された閾値を超えるトランザクションは自動的にブロックされる仕組みとのことだ。

さらに、このモデルは過去の攻撃データを基に訓練され、新しいトランザクションを処理する度に精度が向上していくとのこと。検出率は99%以上で誤検知率は0.001%未満(100,000トランザクション中1つ)となっており、高い精度を実現しているという。

「フォルタ・ファイアウォール」は、ロールアップやスマートコントラクトプロトコルに直接統合できる形で提供されているとのこと。同ツールは、既にロールアップ・アズ・ア・サービス(Rollup-as-a-Service:RaaS)大手プロバイダーであるコンジット(Conduit)と連携済みだという。

さらに同社は、「フォルタ・ファイアウォール」がDeFi(分散型金融)やRWA(現実世界資産)のさらなる普及を促進すると説明している。

ちなみにフォルタは2021年に、米大手ベンチャーキャピタル「アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz:a16z)」のweb3関連投資部門a16z cryptoや、コインベースベンチャーズ(Coinbase Ventures)から、2,300万ドル(約35.7億円)を調達しているとのことだ。

参考:フォルタ
画像:iStock/Ihor-Tsyvinskyi

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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