コインベース、ラップドビットコイン「cbBTC」をBaseとEthereum上に展開

cbBTCがBaseとEthereum上で展開

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、ラップドビットコイン「cbBTC(Coinbase Wrapped BTC)」を、ベース(Base)とイーサリアム(Ethereum)上で展開したことを9月12日発表した。なおベースは、コインベースが開発・運営するイーサリアムのレイヤー2ネットワークだ。

今回の取り組みによりコインベースアカウントでのBTC保有者は、ベース及びイーサリアム上の分散型金融(DeFi)プロジェクトにアクセスできるようになった。なおコインベースは今後も「cbBTC」を他のブロックチェーンで展開していく予定とのこと。

ちなみに「cbBTC」は、エアロドロームファイナンス(Aerodrome Finance)、カーブファイナンス(Curve Finance)、アーベ(Aave)、コンパウンド(Compound)、デブリッジ(deBridge)、メイプルファイナンス(Maple Finance)、ユニスワップ(Uniswap)などのDeFiプロジェクトにアクセスできるという。

「cbBTC」はイーサリアムのトークン規格ERC-20に準拠した暗号資産。コインベースが保有するBTCに1:1で裏付けられている。具体的にはBTCがコインベースアカウントからベースまたはイーサリアムのアドレスに送信されると、そのBTCは自動的に1:1で「cbBTC」に変換されるという。また、コインベースアカウントで「cbBTC」を受け取ると、その「cbBTC」は1:1でBTCに変換されるとのこと。

ちなみに現在「cbBTC」以外に利用されているラップドビットコインとしては、暗号資産などデジタル資産のカストディサービスを提供する「ビットゴー(BitGO)」発行の「WBTC(Wrapped Bitcoin)」がある。

「WBTC」はカストディアンがロックするBTCと1対1で発行されており、価格が同価値で維持されている。「WBTC」を焼却することでビットコインに償還されるという。また今月11日にはアバランチ(Avalanche)とBNBチェーン(BNB Chain)上で「WBTC」は展開されている。

なおラップドトークンとは、別のブロックチェーンで非ネイティブなトークンを利用可能にする仕組みであり、オリジナルのトークンと同価値になるように設計されたものだ。

参考:コインベース
画像:iStocks/your_photo

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

【4/17話題】カルビーがブロッチェーン活用のIP管理の実証実験、ANAPが約2億円分のビットコイン購入など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

Semler Scientificが最大5億ドルの証券発行枠を申請、ビットコイン追加購入を含む資金調達へ

米ナスダック上場企業の医療機器メーカーであるセムラーサイエンティフィック(Semler Scientific)が、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の追加購入等を目的に、最大5億ドル(約714億円)の有価証券を随時発行・販売可能とする登録届出書を4月16日付で米証券取引委員会(SEC)に提出した

米国のステーブルコイン政策、ユーロにとって関税より危険=伊経済財務相

イタリアのジャンカルロ・ジョルジェッティ(Giancarlo Giorgetti)経済財務相は4月15日、ドルに連動するデジタル通貨「ステーブルコイン」を巡る米国の政策について、欧州市民に国際決済の魅力的な手段を提供し、関税以上に欧州にとって懸念すべき事態を招く恐れがあるとの見方を示した