暗号資産ミキサー「Bitcoin Fog」創設者に有罪判決、弁護士は控訴へ

マネロン、無許可資金移動業運営の罪で

暗号資産(仮想通貨)ミキサーの「ビットコイン・フォグ(Bitcoin Fog)」の創設者が米ワシントンDCの裁判所で有罪判決を受けた。米司法省(DOJ)が3月12日発表している。

今回有罪判決を受けたのは「ビットコイン・フォグ」の創設者ローマン・スターリンゴフ(Roman Sterlingov)氏だ。

発表によれば、「ビットコイン・フォグ」は10年間にわたりスターリンゴフ氏によって運営され、マネーロンダリングサービスとして使用されたという。その間、120万ビットコイン以上を移動させ、取引時の評価額が約4億ドルに上ったという。これら暗号資産の大部分がダークネットのマーケットプレイスからもたらされ、違法な麻薬、コンピューター犯罪、個人情報窃盗、児童性的虐待の材料に結びついていたとDOJは主張している。

さらにDOJはススターリンゴフ氏が、「ビットコイン・フォグ」の取引から数百万ドルの手数料を得たと指摘している。

スターリンゴフ氏はマネーロンダリングの共謀、マネーロンダリングの教唆、無許可で資金移動業を営んだ罪で有罪となっている。なお同氏の判決公判は7月15日に設定された。

同氏の弁護士であるトール・エーケランド(Tor Ekeland)氏は自身のXアカウントにて、この判決を不服とし控訴する旨を伝えている。

ロシアとスウェーデンの二重国籍者であるスターリンゴフ氏は、2021年に米ロサンゼルスの空港で逮捕。それ以降拘留されていた。

米財務省は、国際的な暗号資産ミキシング(CVC mixing)を、マネーロンダリングが懸念される主要な取引類型として指定する姿勢を示している。

昨年10月19日には米財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が、規則作成提案公告(NPRM)として意向を発表した。

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参考:DOJ
images:iStocks/AndreyPopov

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
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