パンテラ、FTX保有のSOL買収を希望。最大2億5000万ドル相当の購入に向け資金調達も=報道

約367億円のSOL購入

暗号資産(仮想通貨)特化の資産運用会社パンテラキャピタル(Pantera Capital)が、破綻した暗号資産取引所FTXからソラナ(SOL)を購入するため、大口投資家から資金調達をしているようだ。ブルームバーグが3月7日報じた。

ブルームバーグが確認した投資家候補に送られた2月のマーケティング資料には、パンテラが資金を募集しようとしている「パンテラソラナファンド(Pantera Solana Fund)」は、FTXから最大2億5,000万ドル(約367億円)相当のSOLを購入する「機会」があると記されていたという。

投資希望者は4年間という権利確定期間に同意することで、SOLを30日平均価格より39%安い価格、または59.95ドル(約8808円)で購入できるという。

また同ファンドに参加するには少なくとも2,500万ドル(約36.7億円)を出資する必要があり、パンテラから0.75%の管理料が請求され、10%のパフォーマンス報酬が徴収される予定だ。

なおSOLは最初はロックされ、4年かけて徐々に権利確定されるとのことだ。

ちなみにパンテラは、2025年2月末までにファンドをクローズすることを目指している。

マーケティング文書によると、FTXはSOLの総供給量の約10%にあたる、4110万SOLを保有しているという。

またブルームバーグが3月に確認したマーケティング資料によれば、投資ファンド「フェニックス・デジタルLLC(Phoenix Digital LLC)」も同様のファンドを立ち上げ、FTXから1SOLあたり64ドル(約9404円)で購入を検討しているという。

記事執筆時点(2024年3月11日15:40)でのソラナの価格は約140ドル(約20,677円)であるため、フェニックスデジタルは約54%割り引いた価格でSOLを買い取ろうとしていることになる。

FTXとその関連会社であるアラメダリサーチ(Alameda Research)は、大量のSOLを保有していたことでも知られており、ソラナ関連のスタートアップにも多額の投資を行っている。

再開を断念したFTXは、2022年11月に破産申請した際に暗号資産預金をロックされた顧客への全額返済のため、資産の整理に注力している。

FTXは現在、すべての顧客に全額を支払う予定だが、暗号資産市場が長期にわたる低迷に見舞われていた2022年11月以降の暗号資産価格に基づいて返済額を計算すると伝えられている。

関連ニュース

参考:ブルームバーグ
images:iStocks/Wiphop-Sathawirawong

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

合わせて読みたい記事

【4/26話題】コンセンシスがETH規制でSECを提訴、米国政府マネーファンドがP2Pで転送可能になど

米コンセンシス、イーサリアム(ETH)規制めぐり米SECを提訴、フランクリン・テンプルトン、「米国政府マネーファンド」をP2Pで転送可能に、オーケーコインジャパンにオプティミズム(OP)上場へ、国内3例目、米決済ストライプ、「USDC支払い」今夏から導入へ、Fireblocks、機関向けのDeFiセキュリティ機能を拡張、アーサーヘイズ、ビットコインの強気相場続くと予想、コスモス「IBC」でトークン無限発行のバグ修正、アシメトリックリサーチ報告、ビットコインの改善提案「BIP420」公開、スマコン追加やゼロ知識証明など実装に向け、エルサルバドル、公式デジタルウォレット「Chivo」のソースコード流出、米SEC、テラフォームラボと創業者に約53億ドルの支払い命じる