「Hana Gateway」がテストネットローンチ、ゼロ知識証明活用で暗号資産と法定通貨のP2P取引の実現へ

「Hana Gateway」がテストネットローンチ

Corriente Labs(コリエンテラボ)が、「Hana Gateway(ハナゲートウェイ)」のテストネットローンチを1月22日発表した。

「Hana Gateway」は、ゼロ知識証明(zkp)の活用により、取引所なしで暗号資産(仮想通貨)と法定通貨のP2P取引を実現するゲートウェイプラットフォームとのこと。仲介者不要であることから「低い手数料・複雑なKYCなし・不正行為なし」のオンランプ(法定通貨から暗号資産)・オフランプ(暗号資産から法定通貨)を実現するという。

また同プラットフォームは、Corriente Labs開発のTSS(Threshold Signature Scheme:閾値署名スキーム)により、Ethereum(イーサリアム)やPolygon(ポリゴン)などのブロックチェーンだけでなく非EVMのBitcoin(ビットコイン)やSolana(ソラナ)にもアクセス可能とのこと。これによりユーザーは、様々なブロックチェーン上の資産を「Hana Gateway」を通じて管理・取引できるとしている。

なおテストネットにおいて公開されたデモでは、サインアップおよび送金(ウォレットとしての機能)が体験できる他、実際のオン・オフランプはできないが、WiseのIDを入力することでUXの確認は可能となっている。

「あたらしい経済」編集部が、「Hana Gateway」の画期的な点についてCorriente LabsのCEOである花坂光平氏に取材したところ、「決済サービスからの支払い確認メールの内容を読み取り、ゼロ知識証明を利用して、支払いが有効である事を証明して、仲介者いらずにP2P取引を実現します。これにより、取引所や人手が介在する事によって発生していた『不正行為・複雑なKYC・高い手数料』をなくす事が可能になります」との回答を得た。

Corriente Labsは、Cosmos SDKにより構築した、プライバシーのためのレイヤー0ブロックチェーン「Hana Network(ハナネットワーク)」を開発する企業。日本人起業家の花坂光平氏がドバイで創業した。なお「Hana Network」は、2022年にBinance Labs Incubationに採択され、2023年にはETH Global主催のzkday pitch competitionにおいて準優勝している。

今後「Hana Gateway」は、「Hana Network」のメインネットにデプロイされる予定。それまでに「Hana Gateway」は各種機能をアップデートさせ、暗号資産の世界と現実世界の橋渡しとなると述べている。
また「Hana Network」ではインフラ基盤として、「Hana Gateway」のみならず、クロスチェーンスワップやステーキングなどのような新しいユースケースを各プロジェクトや企業と創り上げるとのことだ。

関連ニュース

images:iStocks/dalebor・olegback

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【4/26話題】コンセンシスがETH規制でSECを提訴、米国政府マネーファンドがP2Pで転送可能になど

米コンセンシス、イーサリアム(ETH)規制めぐり米SECを提訴、フランクリン・テンプルトン、「米国政府マネーファンド」をP2Pで転送可能に、オーケーコインジャパンにオプティミズム(OP)上場へ、国内3例目、米決済ストライプ、「USDC支払い」今夏から導入へ、Fireblocks、機関向けのDeFiセキュリティ機能を拡張、アーサーヘイズ、ビットコインの強気相場続くと予想、コスモス「IBC」でトークン無限発行のバグ修正、アシメトリックリサーチ報告、ビットコインの改善提案「BIP420」公開、スマコン追加やゼロ知識証明など実装に向け、エルサルバドル、公式デジタルウォレット「Chivo」のソースコード流出、米SEC、テラフォームラボと創業者に約53億ドルの支払い命じる