パラダイムがCoinbase(COIN)株を買い増し、コインベースのSEC訴訟も支持

約5000万ドル相当のコインベース株を買い増す

暗号資産(仮想通貨)に特化したベンチャーキャピタルのパラダイム(Paradigm)が、約5,000万ドル(約68.3億円)相当のコインベース:Coinbase(COIN)の株式を買い増した。5月11日にパラダイムの共同創業者であるエルザム・フレデリック・アーネスト3世(Ehrsam Frederick Ernest III)氏が米証券取引委員会(SEC)へ提出した報告書の中で明らかになった。

その報告書によれば、パラダイムの事業体であるパラダイム・ワン・LP(Paradigm One LP)が5月9日と10日に平均価格61ドルでコインベースの81万株を購入していることが確認できる

この株式購入により、パラダイムの事業体であるパラダイム・ワン・LPとパラダイム・ファンド・LP(Paradigm Fund LP)は、450万株のコインベース株を保有することになったとのこと。

なおエルザム氏は「エルザム・フレデリック・アーネスト3世リビングトラスト(Frederick Ernest Ehrsam III Living Trust)」を通じ、コインベース株110万株を保有している。同氏は、この3つの事業体を通じて、間接的に合計560万株のコインベース株を保有していることになる。

パラダイムについて

パラダイムは、米サンフランシスコを拠点にしているブロックチェーン・暗号資産領域へ特化したベンチャーキャピタルだ。コインベースの既存投資家でもある。

なお、エルザム氏はコインベースの共同創業者であり、2012年から2017年までコインベースに籍を置いていた。その後2018年に、元セコイア・キャピタル投資家のマット・ファン氏とともにパラダイムを共同創立し、現在は同社で取締役を務めている。

コインベースの訴訟も支持

コインベースは昨年7月21日、SECに対し「デジタル資産証券規制に関する規則制定を求める請願書」を提出している。

この請願書でコインベースは、デジタル資産証券に関する規則を提示して採択するようにとSECに要求。またコインベースは「デジタル資産証券規制上の取り扱いについて明確性と確実性」を提供するための50項目の具体的質問に対する回答もSECへ求めている。

SECは現在、この請願書に対して約9カ月もの期間、対応していない。

コインベースは4月4日、SECに対して請願書への回答を行わせるために行政手続法を発動するよう、連邦裁判所に要請。5月4日には裁判所がSECに対し、同請願書に10日以内に応答するよう、書記による裁判命令を下している。

パラダイムは5月10日、公式文書として意見書を発表。その中で同社は、コインベースのSECに対する法的行動を支持し、SECがコインベースの請願に対する遅延に対して責任を問うことに「強い関心」を持っていることを明かしている。

またパラダイムは規制の不確実性について、SECに登録する明確な道筋が示されないまま「デジタル資産取引プラットフォームの事実上の禁止」につながる可能性があると懸念。「コインベースの規制制定の請願に対してすら応じないことで、SECは司法審査を回避し、市場参加者に対する不確実性を長引かせている」とSECの一連の対応を非難した。

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参考:報告書意見書
デザイン:一本寿和
images:iStocks/noLimit46・Pict-Rider

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者
同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。
同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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