オアシス(Oasys)がメインネット公開、OASの取引所上場も今夜予定

オアシスがメインネットローンチ

ゲーム特化のブロックチェーンであるオアシス(Oasys)が、メインネットのローンチプロセスが完了したことを12月12日発表した。

オアシスのメインネットローンチプロセスは3フェーズに分かれていた。第1フェーズではオアシスの初期バリデータである21社すべてがノード運用を開始。オアシスのレイヤー1である「ハブレイヤー(Hub-Layer)」が安定した性能を維持できるようになった。

また第2フェーズではオアシスのレイヤー1である「ハブレイヤー(Hub-Layer)」上に、レイヤー2「バースレイヤー(Verse-Layer)」の統合を開始。これによりトランザクションのロールアップも開始となった。

そして最後の第3フェーズではゲームパフォーマンスとユーザー体験に必要となる「オアシスハブ(Oasys-Hub)」などが統合された。

オアシスのディレクターである森山氏は「メインネットの立ち上げプロセスを成功させ、当社のネイティブトークンであるOASを5つの著名な取引所に上場できたことに感激しています。現在、暗号資産市場には多くの課題がありますが、オアシスはブロックチェーンゲーム開発において前進を続けており、ユーザーが優れたUXと魅力的なコンテンツを組み合わせた高品質のゲームをプレイできるようになる日はそう遠くないと信じています。オアシスのローンチにより、業界の成長を加速させ、ブロックチェーンゲームのマスアダプションを牽引していきたいと考えています」と伝えている。

なおオアシスのネイティブトークン「OAS」は、本日12月12日19時(日本時間)にOKXで、その後19時30分にKucoin、Bybit、Gate、Huobiでと、合計5つの暗号資産(仮想通貨)取引所に上場予定であることが、先日発表されている。

オアシスについて

オアシスは「Blockchain for The Games」をコンセプトに独自のゲーム特化ブロックチェーンを開発する、今年2月8日に発足されたプロジェクトだ。

プロジェクトメンバーは、初期バリデーターとしての参加を発表したバンダイナムコ研究所の代表取締役社長である中谷始氏を含め、doublejump.tokyo 代表取締役CEOの上野広伸氏、gumi 創業者/Thirdverse代表取締役CEOの國光宏尚氏、セガ取締役副社長の内海州史氏やYield Guild Games 共同創業者のギャビー・ディゾン(Gabby Dizon)氏らが名を連ねる。

オアシスの開発しているブロックチェーンは、イーサリアムバーチャルマシーン(EVM)互換。 具体的にはレイヤー1(Hub-Layer)とレイヤー2(Verse-Layer)技術を組み合わせた独自の「Oasysアーキテクチャ」を採用している。 ちなみに「Oasysアーキテクチャ」はPoS(Proof of Stake)をコンセンサスアルゴリズムに採用し、エコシステムの拡大と環境問題の双方に配慮された設計とのことだ。

そしてこの設計によって、ゲーマーは高速かつ手数料(ガス代)無料でのサービス体験が実現でき、ゲーム開発者はブロックチェーンを活用したゲーム内決済やNFTアイテムに関わるマルチチェーン対応、及び他ゲームとの連携が容易になるという。

なお「Oasys」の初期バリデータには、Aster Network(アスターネットワーク)、バンダイナムコ研究所、BOBG(ボブジー)、Com2uS(カムツス)、CryptoGames(クリプトゲームス)、doublejump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)、gumi(グミ)、jump(ジャンプ)、MCH(エムシーエイチ)、netmarble(ネットマーブル)、neowiz(ネオウィズ)、SEGA(セガ)、イールド・ギルド・ゲームス(Yield Guild Games)、Thirdverse(サードバース)、UBISOFT(ユービーアイソフト)、WEMADE(ウィメイド)、bitFlyer Blockchain(ビットフライヤーブロックチェーン)、NHN PlayArt、グリー、ミシカルゲームス(Mythical Games)、スクウェア・エニックスの21社が参加している。

また今年7月には、今後発行予定のオアシスの独自トークン「OAS」の販売により約25億円の資金調達を行なったことを発表。

この資金調達は米VCのリパブリック・キャピタル(Republic Capital)をリードに、クリプトドットコム(Crypto.com)、フォビ(Huobi)、ゲートアイオー(Gate.io)、クコイン(KuCoin)など海外暗号資産(仮想通貨)取引所、VCのフェンブシ・キャピタル(Fenbushi Capital)、日本のネット企業グリー(GREE)、 Infinity Ventures Crypto、NFTマーケットプレイス運営のtofu NFT、ビットバンク(bitbank)、Digital Entertainment Asset(通称:DEA)、ネットマーブル(Netmarble)会長のヨンシグ・クォン(Youngsig Kwon)氏、ネットマーブルCEOのグン・キム(Gun Kim)氏など複数投資家が参加したとのこと。

なおオアシスは10月25日にメインネットローンチの第1フェーズを開始したことを発表していた。 また11月には世界最大級のゲームギルドYGGを母体とするYGG Japanとブロックチェーンゲーム領域でのマーケティングに係る戦略的パートナーシップを締結している。

そしてオアシスは資金調達のストラテジックラウンドとパブリックトークンセールを完了したことを12月6日に発表していた。ストラテジックラウンドにはゲーム領域で著名なVCのギャラクシーインタラクティブ(Galaxy Interactive)、韓国ゲーム大手ネクソン(Nexon)、前澤友作氏率いるMZ Web3ファンドらが参加した。またオアシスは、自社初となるNFTプロジェクト「OASYX」の開始も12月8日発表した。

参考:オアシス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Myvector

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この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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